オーバーホールというのは何ですか?と聞かれることがありまして、端的にはグリス交換です。 自転車が回転する部分にはベアリングというパーツが入っていて、鉄の球がスムーズに動くために潤滑グリスが入っています。 これが時間や走行距離によって消耗してくるので、定期的に詰め替える作業が必要です。 具体的には、ホイール、bb、ヘッド、ペダル、リアディレイラーの箇所のグリス交換になります。 そこにブレーキキャリパーのローラーやレバーのリターンスプリング洗浄とワイヤー交換、スポークテンションの修正作業がセットになって、フリーダムだと35,000円で請け負っています。 オーバーホールの周期はおおよそですが、1万kmに一度、又は1年〜1年半を基準にしています。 実業団選手以上になると走行距離や強度が高く、年に2回以上になる人もいますが、たいていは冬に整備しておけば春夏秋ノントラブルで過ごせることが多いです。 一方で2年サボると春夏秋冬春を過ぎて、夏頃に整備に預けなければならない、そんなふうに感じています。 いずれにしても整備周期は長く持つものではありません。人間の力で動かす以上は、あまり粘度の高いケミカルを使えないからです。 メンテナンスの頻度は所有者の自転車への愛情に比例していることも多く、例えば高いグレードのパーツで組まれた高額車はこまめに持ってこられることが多い反面、同じ人であっても通勤用は3〜5年ほったらかしになることもあります。 ちょっとかわいそうではあるのですが、気持ちはわかります。 300万円の自転車も10万円の自転車も構造は同じなので、請求工賃がほとんど変わらない分だけ割高感はあります。 なんならメカニック的には精度が悪い分だけ安いバイクの方が大変です。 写真のグローブはウレタン製のもので、1組で3台ほどオーバーホールすると真っ黒になって交換になります。 消耗品グローブとしてはやや高額ですが、指先のケガリスクのことを考えて常用するようになりました。 一般的なニトリル手袋は、接客や電話対応になるたびに都度脱着することが不便すぎて、ワンオペであるフリーダムには向いてないかなと思って滅多に使うことはありません。 ちなみに今までで最大級に汚かった自転車は、5年間1度も整備してない通勤用ロードバイクの整備でして、1台でウレタングローブが3組潰れました。
あの子が最高記録。
(次の日記に続く↓↓)
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