2022/7/16(Sat) |
昔はご飯が4kg以上食べられた。 もちろんそういうトレーニングをしてた。(自転車競技出身ではないが) たくさん食べられることも体が大きくなれることも、持って生まれた才能か、それとも後付けの努力か、結果のためにはどちらか必要だ。 最近ご飯を食べる量がガクッと減った。 24歳でご飯がちっとも食べられなくなり、30歳の時に2回目、そして35歳でまた一気に食べられなくなってしまった。 回復力の低下は18歳の頃から正比例に落ちてきて、以来一度も良くなったことはない。 ご飯の量は5年周期で激減するタイミングが来てる。 靭帯も神経系も消耗品だ。 大人になってから始めるスポーツにおいて、フィジカルの向上には物理的な無理がある。 だから絶対に技術に頼らないといけない。 どこまでいってもペダリングスキルからは逃げられない。 私はフィジカルで走れなんて言ってない。 最後はフィジカルかもしれないが、技術のない人はそもそも最後まで辿り着かない。 |
2022/7/12(Tue) |
少し前のことになる、「フリーダムの店長って整備下手なんじゃない?」っていう指摘が入った。 下手というか、変速のセッティングがちゃんとできてない、シマノの取説通りに組んでいないという指摘だ。 これは、実はその通りだ。 ショップスタッフとしてユーザーと接客している中で、「坂を登り終わった後にフロントのアウター変速がもたつくんです」と相談されることは、1度や2度ではない。 通常の走行では問題なくアウターに上がり、なのに上り坂の直後だけ変速しないなんてことはないから、つまり坂の直後で脚が疲れすぎて変速時のペダリングが雑になってるに過ぎない。 そのとき私が隣にいれば「落ち着いて。丁寧に。」という言葉で解決するはずだけど、疲れてくると機材へのケアが足りなくなるのは普通のことだ。 しかし本人にとってみれば、坂で遅れて必死で前を追いかけたい時にアウター変速がもたついたんだから、それはフラストレーションが溜まるコンマ数秒間だろう。 だから私のフロントディレイラーは、その決定的に重要な瞬間のためだけにセッティングをズラしてある。 種明かしをすればなんてことない、インナーローを搾りつつアウターのオーバーストロークをやや多めにとってある。 荒れた路面をインナーローで走ればチェーンがフロントディレイラーに擦れてカラカラ音鳴りするだろうが、そのかわり雑なペダリングでもアウター変速の受付範囲が広くなる、そのトレードオフになってる。 つまりなぜシマノの取説通りに組まないのかといえば、ユーザーがシマノの取説通りに走れないからだ。 みんな自分では上手に扱えてるつもりかもしれないから私からアレコレ説明しないけど、良く言えばプライドを先回りして調整してるし、悪く言えばユーザーのスキルを信じてない。 少なくとも私の変速の調整は、シマノ的な100点ではない。 もしかしたら100点の先があるのかもしれないし、単純に100点以下とも言える。 なぜ昔の話を今になって記事にしたかという理由は3つある。 ひとつ目は、もはやエントリーグレードまで電動機械になり、こんな細かい整備を考える必要がなくなったというのがひとつ。 この手の話は上澄みだけが一人歩きする。 以前似たような"隠し味"を大手メディア雑誌で紹介したところ、その結論だけが一人歩きして、必要以上に蔓延してしまった事件があった。 『カレーにチョコ入れるとコクが出るらしいよ』みたいなものだろうか。 100点じゃなくても90点までには留めなければいけないのに、許容範囲を超えて 70点以下まで真似する人が続出した。 だから安易に紹介した自分を反省したし、程度を間接的に他人に伝えるのは難しいんだろうと学んだ。 ※もちろんその記事では程度も解説してるし、サイスポの編集者にも再三注意点を伝えたし、しかし読み手の結論以外への注目度が低いといえる。 "良く分かんないけどコレやっときゃいいんでしょ"的なアレであり、その認識が甘かった。 ふたつめは、このセッティングに対して今まで指摘が入らなかったこと。 実はこのセッティングは私がフリーダムを始める前からやってたこと。 そしてフリーダムだけでも5万台以上整備してきた。その中には国内外純粋プロもセミプロも、日本選手権に出場するレベルのアマチュア達も延べ数百人いる。サイクルモードの試乗車の数十台も実は私が整備してる。 フリーダムはもうすぐ14年目になるが、しかしライトユーザーからヘビーユーザーまでほとんど指摘はなかったし、少なくとも悪評にまでは至らなかった。そもそも私から説明するまで気づかれることすらままなかった。 あくまで隠し味であり、誰かに気づかれてはいけない。 そして3つ目は、ついに指摘できる人が現れたこと。 私にこの指摘をするためには、指摘する本人も相当に自転車を理解して、100点の状態を知った上で、さらに私の"ズレ"を見抜かなければならない。 私はそれに感銘した。 その人は「フリーダムの店長は整備が下手」と言ったらしい。 それは構わない。見解も各々あるだろう。 でもいつか、その人をさらに超えて 「もしかしたら意図的に変えてるのかもしれない、その狙いは?」 とまで考えて推測し、ちゃんと正解に辿り着く人が現れるかもしれない。 私はそういう人に、次のフリーダム店長を譲りたい。 |
2022/7/11(Mon) |
最近ブログを書いてないんだけど、その理由のふたつ。 ひとつは話題がないから。もうひとつは、あってもネガティブなことばかりだから。 毎日山のように届くメールはどれも、値上げと納期延期と納期未定のお知らせばっかり。 それだけなら他の業界も同じようなものだろう。 しかし自転車業界の契約方式が受注日ではなく発注日ベースになってからは、私はもう時価としか見てない。 もちろんそんな契約で消費者がまともに取りあうわけがないから、業界全体がその過ちを理解するまで苦しんだらいい。 巷で話題の新型パーツ。 メーカーが華々しく発表した直後から、メーカー営業担当より「まだ納期も受注解禁日も決まっていません」という連絡がくる。 メーカーから値上げの連絡を受けても「そもそも入荷しないでしょう」以外にコメントがない。 拒否権のない私が一言皮肉を添えるならば「どうぞ、ご自由に」とだけ。 それでも輸入代理店の肩を持とうとするなら、彼らの懐事情は相当苦しい。 一般常識すら放り捨てるくらい、なり振り構えなくなってるのだと同情すべきだ。 もちろん小売店も家賃が払えるほどの入荷量があるわけじゃないから、相当数の小売店が無くなるだろう。 代理店は皆んな「もうすぐ悪化も底をつくと思う」なんていつも同じ言葉を発してるけど、対米、対欧、対中国、どこをとっても好材料はない。 小売店もたいていは実家がお金持ちだったり、車や不動産資本でやってる雇われ店長が多かったりするから、お金の知識を持ってる人が少ない。 良く言えばみんな自転車が大好きで、悪く言えば自転車が大好きなだけだから、自転車界全体の資本を増やすためにどうしようかという志までは持ってる人がいない。 だから同業者と会っても、酒を飲む前に会話が終わることが多い。 価格については、この1〜2年間だけで言えば確かに値上がり傾向であるけれど、下がるべき時にはちゃんと下がってたことも一般ユーザーは忘れちゃいけない。 つい数年前まではボーラが38万円だったし、ジップも27万円だったし、コリマも23万円だった。 一般ユーザーが思ってるほど日本代理店はボッタクリじゃないし、従業員は良い生活もしてない。 そもそも定価は日本で決めてる場合は少なくて、代理店の利益は小売店に対しての契約条件のみに留まってる場合も少なくないのだ。 残念ながら、この10年で見た日本市場は間違いなく減少傾向だった。 たしかに2011年震災の通勤ブームだったり、弱虫ペダルブームだったり、コロナ禍であったり、定期的に勘違いしてしまうようなボーナスがあったかもしれない。 でもこの10年間でやってきたことは店同士の売上奪い合い戦争であって、全体のパイを増やそうとしてる人達は、私にはほとんど発見できなかった。 もしもフリーダムが日本最大級の個人経営店だと自負するなら、それは今の他の店が躍起になって頑張ってる物販からの脱却を10年前からやってたから。 夢を見るのにも金がいるのに、その金を他人の資本に頼ってるようだから、いつまでも夢のまま。 同業者から何かを言われても、「どうぞ、ご自由に」。 |
2022/7/11(Mon) |
昨日の朝練。 最後になんとなく一緒に走ったパックは、14歳、17歳、19歳、20歳だった。 私はお客さん達の年齢を尋ねることはあんまりないんだけど、トリプルスコアの年配ライダーもいるだろうな。 私がフリーダムを始めたのは23歳の時。 だからお客さんがタメで学生だった頃がある。 彼らからすれば「クラスメートの友達が自転車屋やってる」的な感じだったかもしれない。 でも36歳になった私は今の学生の子達には絶対にそうは思われていない年齢になったし、もう自分で自分を若手だとは思っていない。 自転車のいいところは、多少なり老若男女が一緒に走れるところ。 若いってだけでは競技力に通じないから。 今の高強度練習は火曜日と土曜日、ともにローラー。 外は暑すぎて、筋肉の強度が上がる前に脳みそがオーバーヒートしちゃう。 なので外を走るのは気分転換。 強くなれるならローラーでいい、そう思えてる時一番速くなれる。 いつまでも同じモチベーションがあると思ってはいけない。 |
2022/6/29(Wed) |
jbcf、修善寺2days. 今より約2週間ほど前のこと。 店長選手権を除くと約1年ぶりとなるロードレース。これの前がさらに1年前の石川ロードであり、石川の前はさらにさらに記憶を遡らないとロードレースの記憶が出てこない。 1年前の石川ロードはぎっくり腰に苦しみながら、ギリギリのところで完走したレベル。 そこからフィジカルが大して変わっていないのだから、修善寺なんて完走すら出来ないはずだ。 今年の2月から4月中旬の店長選手権に向けてやってたメニューは超基本的な40分間走のみ。 その強度としては、30分くらいまでは少しずつハァハァしながら残りの10分はタレるか走り切れるかの瀬戸際で粘る…おおよそ毎日40minTTしてたわけだから、キツいといえばキツかった。 店長選手権後は練習も落ち着き、特に目標のないままのんびり走ってた。 筋量が落ちるところまではいかないものの体重は72〜73kgで安定しているし、一方でさらに体重が減ったりフィジカルが向上するような練習ではなかった。 雨の日は乗らないし、体がキツいと思えば晴れでも休んだ。 特に修善寺の前の1ヶ月間は雨ばっかりだったから、乗らない時間が長かった。 そんな練習不足のなかで、「店長も修善寺走らないと(出なさすぎて)カテゴリーが降格しちゃうよ」というチームメイトの一言でエントリーすることになった修善寺。 修善寺のコースレイアウトは、3分登って1分下る、3分登って1分下る、これをただひたすら繰り返すだけのコース。 私が朝練コースの坂の区間ばかり往復するようになった元凶であり、嫌いな三文字熟語で堂々のナンバーワン。 もちろんまったく自信は無かった。完走することすら無理だろうなと。 「エントリーフィーだけ払って出ないのアリ?」って聞いたら、「最低限スタートしないとダメです」と言われて渋々出ることになったのだ。 【1日目】 レースは15時半から。 実業団シリーズのE2やE3ら下っぱカテゴリーは、早朝や夕方などの残念な時間帯に行われる。 それが嫌だからはやくE1になりたかったって言ってた人もいたくらい。 その頃の私は「ふーん…」程度にしか思ってなかったけど、いざ自分が下っぱになってみると、その残念な気持ちがわかる気がする。 とはいえ15時半。 朝ものんびり起きて、遠征の支度も当日にして、朝カフェしつつ余裕を持って出かけることができる時間 プライドさえ無ければ、夕方のレースだって悪くないじゃないかと思う。 そう、首都高の渋滞さえなければ。 なんとトンネルで炎上事故があり、渋滞どころか高速から降ろされて首都圏を下道で横断する。 2時間ちょっとで着くつもりが5時間の運転になってしまった。 以前の全日本TTで移動に14時間運転した結果、翌日のFTPが5.4→4.7倍に下がったことがあった。 今みたいに20分走×係数ではなく、ガチンコの1時間走で5.4倍あった時だったから自分に失望したし、フリーダムを抱えてる以上はベストコンディションでレースを走れることはないと悟り諦めた瞬間でもある。 脚も脳もその感覚を思い出す。 レースは10周。 3分7倍のインターバルを20回しなきゃいけないのに、たった3周でチギれる。 心拍が全然上がらないままリタイアした。 最後尾からスタートして、最初の坂で先頭に出る。なぜなら集団走行が怖いからだ。 修善寺は最初のダウンヒルが高速のワインディング。「ここで腹筋の力抜いたら死ぬな…」って思うくらいの縦Gがくる記憶。 それをレース久々のなまったカラダで下れるとは思わないので、まずは先頭にと。 いざ先頭に出てみると、10年前のトップ選手がいた。 「お互い下っぱになりましたね、と。」 次のダウンヒルはドストレートなので集団最後尾で。 とにかく今のE2がどんなもんなのか観察をしないといけない。 どのカテゴリーの数字を見ても、昔に比べて格段に速くなってるし、私自身も格段に遅くなってる。 みんな脚もムキムキだし血管もビシビシだから、こんなタルんだ私が一緒に走るのが申し訳ないって思うくらい殺伐としている。 これこそが公式レース。 続く。 |
2022/6/29(Wed) |
【2日目】 前日はすぐに寝た。 チームメイト達は大風呂に向かったが、私は宿について備え付けのシャワーだけ浴びてアイマスクをつけてすぐに横になった。 次の日に向けてポジティブなことは、長時間移動がないこと。 そして心拍に刺激が入っていなかった1日目に対して、2日目は今日の刺激が入っていること。 昔から土曜日より日曜日、2日目より3日目の方が調子が良かったから、ワンチャン1日目よりまともに走れるかもしれないと思っていた。 ネガティブなことは、もちろんたった3周しかついていけなかったこと。 多少の刺激が入ったところで根本が足りないだろうと。 幼稚園児が小学生になったところで、高校生には勝てないのだ。 翌日は完走した。 7周目までは先頭集団で、その後に切れた。 これをポジティブな面から捉えると、①こんなに練習してないのに修善寺を完走できたのだから、ちゃんと練習すれば他のどのコースでもちゃんと走れる。 ②チギれたのは完全にメンタルの問題。脚も攣ってないし心拍も目一杯じゃないし、水もほとんど飲んでないし、チギれた後に観客と喋ってる。自分のことを追い込めなさすぎる。 ③中切れしない末尾は認識していたから、ちょっとしたポジション取りであと数周くらいどうとでもなったはずだ。 ネガティブな面で捉えると①しょせんは最終盤前の最後尾。 ②脚を攣れるくらい頑張れない、苦しくなりたくない脆弱メンタル。 ③集団走行が出来ない下手っぴ&ビビり。 解決策としては①やればいいじゃん。やったらすぐ上にいけるよ、たぶん。 ②??? ③すぐに思い出して、すぐに慣れると思う。 だから今の私は②が問題なんだ、メンタル的な。 できれば頑張りたくないし、筋肉の痛みも、脳みその辛い思いもしたくない。両脚の内転筋が攣った"あの"激痛を再び味わいたくない。 もともと練習で目一杯に鍛えたあとにレースではウンと楽をするのが好きなタイプであり、レース中はとにかくフィジカルで優位に立っていたい。 ドラクエで言ったらラスボスと戦う前にLv.99にしたいタイプ。 だから練習してないこと、特にインターバル練やタバタなどの実践的な内容が皆無なことは、圧倒的に自信が足りない理由になる。 逆に、あれだけ練習したから大丈夫!この集団で私より強そうな人は数人だけ!みたいな状態になると、どんどん攻めていける。 だから今回の修善寺に足りなかったのは、なによりも練習量に基づいた自信…。 レースの最後で知らない若者に、「完走は硬いですね」と言われた。 今まで降格とか完走を考えて走ったことなんてなかったからハッとした。 そしてそれはなんだか悔しいことだった。 修善寺から帰ってきて、少しやる気が出た。 逃げていた高強度練を、なんだかやりたいような気がしてる。 レースの副作用だ、良い方の。 本当なら私は完走できちゃけいけないんだ。 修善寺から帰ってきた翌日の月曜日に固定ローラーに乗った。 ツールドオキナワのYouTubeを見ながら“みんな”と一緒に普久川ダムから羽地ダムまで一緒に走り、久々に固定ローラーが楽しいなって思った。 課題がはっきりしてる分だけ解決が簡単だ。 メンタルやモチベーションはレースで生まれる。でもフィジカルを鍛えてから出たい。でもレースに出続けることが一番フィジカルが強くなる。でもでも毎週休むわけにはいかない この葛藤に戻ってきた。 |
2022/6/10(Fri) |
メンテ台洗った。 ついでにバケツも。 こういうのは85点でいいの、100点にすると使いたくなくなるから。 (facebookより) |
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