2023/12/20(Wed)
写真は、最終型ヴェンジとロバール・ラピーデの最新のワンピースハンドルの組み合わせです。
 
スペシャライズドにおいてヴェンジとSL7とSL8の空力性能の関係を鑑みると、この組み合わせにしたいと思うのは自然だと思います。
  
 
 
スペシャライズドからはこれを組み合わせるための純正アタッチメントは発売されていませんので、サードパーティ製のナニかを使うことになります。
 
持ち込んだユーザーがどこで入手したのかは知りませんが、今回はこのパーツの出来が非常に悪くて苦労しました。
 
どのくらい苦労したかを説明するのは難しいのですが......例えば私が昨今のロードバイクのオーバーホールをすると、平均して3時間ほどで作業が終わります。
 
そして今回このハンドルを組み込むだけで2時間以上作業しました。
 
このハンドルに交換するだけで通常の2倍近くかかったわけで、そのくらい精度が悪かった、現物合わせの加工と修正が必要だったことになります。
 
 
 
 
この話を延ばしていくと、純正や非純正に関わらず自転車製品の精度は悪いことが多く、良くも悪くも(悪くも悪くも)結局は海外製品だといういうことです。
 
例えば製品精度に点数をつけたときに、100点が最高の出来栄えの個体だとして、60点が大学で一応の単位が貰える合格点だとして、日本人の心情的には90点とか85点とかで入荷して欲しいじゃないですか。
 
でも普通に60点とか65点で入荷してくるんです。
 
 
 
B品って言葉がありますね。
 
A品とB品は出荷できるできないの境目のことですが、日本人はその基準がすごく高いところにあって、少なくとも大抵の自転車製品とギャップがあります。
 
海外メーカー曰く、日本人は細かくてうるさいから取引したくないっていう話も聞きますし、日本向けには一応良い個体を選ぶようにはしてますという話も聞きます。
 
もちろん、「それでこれかよ」って思います。

 
 
以前なんらかのインタビューで、海外の雑な製品を日本の一般ユーザーに対して納品しているショップと、それに対応している日本のメカニックは世界的にみても非常に高いレベルにあるという問答をしたことがあります。
  
それ自体は何年も前の話ですが、今ではそれに加えて超格安の中華メーカーが乱立しているので、そのうちギブアップするショップが出てきて不思議じゃないと考えています。
     
    
今件は3Dプリンター製プラスチックパーツの加工だったので、やってることは自転車の組み立てというよりミニ四駆の改造に近いものでした。
 
これからこれを持ち込む人が続くと思うと気が滅入りますし、もしも作り手が判明したら私は【再提出】させます。





2023/12/15(Fri)
金曜日。
 
週末の納品に向けて、月曜から木曜にかけて整備したバイクを一斉に洗車する日。

その後は請求明細書づくり。
  
さらに1時間ほどよゆうがありそうだったので、窓掃除も。
 


フリーダムの2階の外窓...業務用テナントの窓...は開きません。

外側から4〜5m級の長ものを複数種類つかわないと洗えないため、とても洗車のついでとは言えませんが、だからといって少しでも時間がある時にやらないといけません。
 
 
 
(facebookより)
 


2023/12/12(Tue)
火曜日、定休日、整備。

写真は、フリーダムレーシングの2代目キャプテン。遊びに来た。
 
減量は順調とのことだ。
 
フリーダムレーシングももう十数年になり、休止するメンバーもいれば休止から開けてくるメンバーも現れはじめるだろう。
 
私自身がひとつの例であり、何年後かに見返すならば、リアルタイムの葛藤がブログ化されてる期間だと思う。
 
 
 
受験就職転職、結婚出産etc、いろんな転機があると思う。
 
人生には越えなきゃいけない壁や耐えなきゃいけない波が何回かあって、それは時間で管理しないといけない。
 
たとえばフリーダムのテナントは作るのに3年かかったけど、移転が決まってからの融資作業から最終的な税金の支払いまで考えると4年半かかった。
 
その間は何回も何回も「今が耐えどころ」って書いてた記憶がある。
 
 
 
先週末にレーシングチーム3代目キャプテンの結婚式があって私は人前でスピーチをせにゃならなくて、でも何の準備もできなかったから、その場のノリと勢いで喋ったのだけど、頭で考えながらも説教くさくなるから口元で省略した内容が上のそれ。
 
耐えなきゃいけない期間が人によって数ヶ月なのか数年なのかは知らんけど、山の高さの縦軸ではなく、登り始めてから降り終わるまでの横軸で考えると乗り越えやすいと思う。
 
だって瞬間的なキツさってのはたいていは根性でなんとかなるから。
 
 
逆に横軸で休んだ期間が長くなればなるほど谷底から元に戻すのに労力が要るだろうけど、それを努力で短くできるかといえば、まず無理。
 
なぜなら大抵の問題は自分1人で起こしたものではないからだ。
 
問題が複数個重なればなおさらほどくのに時間がかかるし、それは根性ではどうにもならない。
 
 
 


2023/12/7(Thu)
ジャイアント、TCRのフォーク交換。
  
 
てっきりホース内装タイプだと思ってたら、外からインシュロックでくくりつけるだけだった。
  
で、てっきりだと思って先にオイル抜いといて、あとからキャリパーからホース外す必要ないのに気がついて、無駄な仕事を増やした。
 
そしてこの人は私の勘違いでオイルが新品になった。良かったね!
 
 
 
ちなみに新品フォークはインシュロックで巻きつけるだけなはずだったのに、そのインシュロック用の穴が開いてなくて…メーカーに突き返そうかと思った。
 
店かッ?その作業は店側かッ?
 
 
 
(facebookより)
 


2023/12/7(Thu)
フロントディレイラーハンガーの交換。
 
 
直付けタイプのFDハンガーは、
 
①フレームにダボ穴があって、ボルト留め
②パテとリベットで接着
③フレーム内部の受けプレートと挟み込み
 
の3タイプ。
 
それぞれメリットとデメリットがあるけど、破損時に一番大変なのが②。
 
修理としては、リベット破壊→ハンガー外し→パテ盛り→リベット打ち直しの順であり、この中で一番大変なのはハンガーを取り外す作業。
 
特に接着に使ってるパテが新しい場合は、下地のカーボンを傷つけずに剥がすのはけっこう大変。
 
②の場合は交換工賃4000円とフリーダムにしてはやや高めの設定なのは、2つ目の作業にリスクと時間がかかるから。
  
 
 
 
今件はFD台座だけ取り付け直して、あとはユーザーが自分で組むそうだ。
 
それ自体はご自由にどうぞってなものだけど、例えばボルトの締め過ぎによってハンガーを破損していた場合は、同じ人が作業すればまた同じことが起きる可能性がある…はず。
 
 
自転車っていうのは、皆んなが平たく等しく壊してるわけじゃない。
 
ネットには壊れた画像がいっぱいあるけど、それは壊した人ばっかりが騒いでるだけであって、むしろ滅多に壊れるものではない。
 
 
そして壊れるときは同じ人が同じところを何度も壊してる。
 
別に私が壊れた瞬間を見てるわけじゃないけど、きっと何かしてたはずなんだ。
 
次は慎重にね!
 
 
 
(facebookより)
 


2023/12/7(Thu)
795ライト。トップオブザめんどくさいバイク。
 
  
100mm→120mmのステム交換。
 
オーバーホールの際とてハンドルクランプまでは外さないので、なんだか久しぶりに795のステムをバラした気がする。

このステムはいったいいくつパーツあるんだよって…全部で19個あるんだけど…ステムひとつに19パーツっていうのは…ねぇ。
※しかもマウントも別で、それもまためんどくさい。

このステムの中にチマチマしたチビっこいパーツが19個つまってるんですけど、みなさんイメージできます?
 
 
 
普通のステムのハンドルクランプはM4×18mmのボルトが4本。
 
一方で795のステムは細いのが2本だけ。だから特徴のひとつとして実はすごく軽いこと。
 
最終的に外からボルトがほとんど見えないのも特徴なんだけど、その代償が19個。

 
 
 
ちなみに今回、ボルトが錆びてて外れないかと思った。
  
金曜日納品のバイクが木曜日18時から外れないとか、悪夢でしかない。
 
腐食で強度が落ちてレンチに負けて…なんとか折れずに済んだのはただただ運が良かったとしか思えない。
 
 
ここのボルトが折れたらどうやって外そうか...手段の段階から悩んでしまうな。
 
腐食で固着して正規のレンチで回せなかったものを、たとえばM3のステンレスビスの中心に穴を開けてエキストラクターで外せる確率は...少なくとも私の技術力では自信がない。
 
今回は運がよかったとして、いつか運が悪いときだってくるかもしれない。
  
  
 
(facebookより)
  


2023/12/7(Thu)
親の顔よりみた695。
 
 
電動シフトから機械式シフトに戻すということで、それは少し手間がかかるかも。

OHプラスアルファって感じ。
 
  
同じホイール組みだとしてもニップルがめんどくさいパターン...みたいな。 

 
(facebookより)
 


2023/12/7(Thu)
シートポスト、こちらも親の顔より見たターマック、ネジ舐め。
  
ものの見事に八角形になっていて…最初そういうものがあるのかと思って…いやいやそんなバカなって。
 
 
 
YouTubeのハウツー動画が増えてるせいか、最近ネジ舐め案件がすごく増えてる。
 
基本的にどれも簡単に取れるものではないから、甘くみた勉強代として安くないお金を払ってもらえば別に構わないけど…
 
ただ…この六角から八角への舐め方はいったい何したんだろうね?
 
 
 
(facebookより)


2023/12/5(Tue)
火曜日、定休日、整備。
 
オーバーホールは基本的に毎日やっているけど、OHをネタにするとすぐにネタ切れになってしまう。
 
そんなに毎回苦労してるわけじゃないからね?
 
 
  
 
今回の記事はシマノのリコールの件。
 
11速時代のデュラエースとアルテグラを対象に、ある一定期間のロットにおいて接着剤が弱くて割れたり剥がれたりしてしまうという問題。
 
シマノはこの件に関してほとんど何も教えてくれないけど、唯一「不具合率は1%以下です」というのは示しているそうだ。
 
私やフリーダムの体感では0.5%くらいだと思っていたが、0.5%でもないそうだ。それ以上なのかそれ以下なのかは教えてくれなかったケド…。
 
 
 
対象ユーザーにひとつ抑えておいて欲しいのは、ダイジョーブなものはそのまま様子見対応だということ。
 
特に9000系のピカピカなクランクが好きで、絶対に交換されたくないという人が一定数いるけど、別に全部が全部交換になるわけじゃない。
 
ダイジョバナイ個体に当たってしまったら真っ黒クランクになっちゃうけど、基本的に99%はダイジョーブ。
 
 
 
アルテグラやデュラエースで組まれたバイクを何百人も抱えてるショップは実は全国的にかなり少ない。
 
例えば1本2万円もするヴィットリアの新型コルサプロの販売実績があるショップは、全国で150店舗のみだそうだ。※ヴィットリアジャパン調べ
 
リコール対象が仮に200万本だとして回収本数は2万本。私が対応するのが200人だとして、フリーダムから送り返すことになる個体はせいぜい数本だろう。
 
 
このリコールに関しては、実は対応しているショップにかなりの権限が与えられている。
 
基準はおよそ【疑わしきは罰する】であり、率直に言って私がダメだと言ったらダメになる。
 
モラル的にズルいことが出来てしまうから、ショップによっては返却率が1%を大きく超えていて、それはそれであとから問題になるだろう。
 
リコール専用のサイトを作ったうえで各ショップにアカウントが配られて、画像もシリアルナンバーも全て記載したうえで、あとは信用問題だからね。
 
  
 
シマノは…ぶっちゃけ言って小売店全般から好かれてない(っぽい)。
 
殿様商売を超えて、もはや将軍商売だから。
 
直近でいえばロードバイク用の油圧レバーや油圧ブレーキキャリパーの不具合率なんて余裕で1%以上だし、そのときの対応は新品交換品が送られてくるだけ。交換工賃やバーテープは常にショップが負担している。
 
こういうところでヘイトを買って、それが上のような対応に繋がってしまう可能性は否定しない。
 
私は…レバーの件でムカついてるからってクランクで憂さ晴らしはしないがね。
  
 

今回の記事の本懐は、リコール対象外のロットから典型的な不具合が見つかった件。
 
これもこれでもうしばらくしたら問題になるんじゃなかろうか。
 
ネットから画像を見つけてきたわけではなくて、フリーダムのお客さんから直接的に見つかった。
※SNSで転載画像がひとり歩きしても困るから写真は載せない。
 
 
もともと不具合率1%をリコールとするのは良心的なので、対象外ロットは通常保証の範囲になるとのこと。
 
このときの私はタダ働きだけどねッ!
 
   
 
今回のチェック対象ロットは、ダイジョーブorダイジョバナイに限らず、全てチェックして報告することになってる。
 
シマノもいろいろデータが欲しいんだと思う。
 
フリーダムのユーザー全体の対応を終えるまでにひと冬覚悟してる...どうせ結果は教えてくれないくせに。
 
 
フリーダムで買った買ってないに関わらず、あるいは普段よりフリーダムで整備してるしてないに関わらず対応してます。予約も要りません。
 
あとはフリーダムのお客さんだとして、遠方すぎてパッと持って行けないよって人も、「フリーダムで買ってる」って伝えれば近隣のショップでも診てくれるはずです。
 
こういうのは横のつながりとして、持ちつ持たれつですから。


 


2023/12/5(Tue)
オフトレ。
 
今日はすごく寒いので、自転車には乗らず、筋トレ中。
 
メインターゲットは腸腰筋で、むしろほぼこれのみ。 
 
これは昨シーズン中にもっとも取り組みたくて、でも時間が足りなくて出来なかった、最大の課題が脚の付け根。
 
引脚が持ち上がらないのに踏足頑張っても効果は薄いからな。
 
弛んだメンタルも筋肉でコーティングして、来年はビシッと仕上げて臨むよ!
 
 
 
午前中のマサキイベントのあとは、午後から店内でハルカイベントをやっていた。
 
春香さんが大喜選手にやらせてる補強メニュー、きっちり教えて貰うんだった。
 
いやいやちゃんと聞くつもりではいたんだけど、私は私で普段の仕事があったからな。
 
 
 
(facebookより) 
 


2023/12/4(Mon)
先週末はイベントでした。

全日本チャンピオンの山本マサキ選手(JCLteam右京)と走ろう的な。
 
 
 
本当は、フリーダムのみんなに内緒でいつもの朝練にマサキ選手連れてきてやろうビックリさせてやろうと思ってたんです。
 
それがいろいろ曲折あってteam右京主導でのイベントになりました。
 
 
 
(中略)
(後略)

(facebookより)

 


2023/11/30(Thu)
今日も元気にオーバーホール。
昨日も元気にオーバーホール。
明日も元気にオーバーホール。
 
春が来るまでそれしか言わんぞ。
4ヶ月後もギリギリ元気にオーバーホール。


(facebookより)
 


2023/11/30(Thu)
冬トレーニング開始、1日目。
 
 
3週間なら運動から離れても筋肉は落ちないという説を拠り所として、オキナワから2週間と4日経った木曜日から再開。
 
まずはこの訛った筋肉を…ストレッチして刺激を入れるところから。
 
 
 
シマノクランクのリコールの件。
 
フリーダムを含めてシマノのHP載ってない店も少なくないんだけど、もちろん対応してる。隣の店も隣の店も隣の隣の店も載ってないし。
 
これは担当とのやりとりのタイミングというか、シマノセールス部門の人手がまったく足りてないんだ。
  
しばらくのあいだ大変だと思うけど、ここは踏ん張りどころのひとつ。
 
頑張ってね。
 
  
 
(facebookより)
 


2023/11/30(Thu)
偽物のハンドルの特徴は、

①重い
②柔らかい
 
見た目の似てる似てないにかかわらず、基本的に重量を測ればすぐにわかります。
 

しかし...重量剛性費は褒められた性能ではないものの、ひとまずカーボン製であることは間違いありません。
 
カーボンの特徴のひとつが振動吸収性が高いことですが、例えばカーボンフレーム×アルミハンドルと、アルミフレーム×カーボンハンドルでは、実は後者の方が乗り手に優しいものです。
 
なのでホンモノであろうとニセモノであろうと、カーボン製であることにひとまずの価値があります。
 
 
③ワイヤーの穴の位置がテキトー。
④作りが雑。
 
とりあえず穴開けときゃいいだろ的な製品が多く、ワイヤーリングにはとても難があります。
 
電動コンポで組めばある程度不問ですが、機械式コンポで組む場合は大なり小なりの差が出ます。というか毎回「雑な作りしやがって」ってイライラしながら組んでます。
 
工場の評判というのは一般ユーザーにまで聞こえるものではないと思うんですが、本物だからといって雑な作りのものは少なくなく、しかし偽物で丁寧な作りのものはありません。
 
 
別に偽物だろうが本物だろうが、私としてはあまり気にしていません。
 
本物だから幸せだとか、偽物だから一切否定だとか、そういう一概的な考えはしていません。
 
欧州的なモラルや製品強度などは別として、分かって買う分には、あるいは騙されて買うわけでないならば、こういうのは他の業界でも普通にあることです。
  
 
 
(facebookより)
 


2023/11/28(Tue)
スペシャライズドの新型ハンドル。


9〜10月にデリバリーされたSL8のファーストロットにおいては、このハンドルまで組み込めたユーザーはほんのわずか。

大抵のユーザーは暫定的なハンドルでツールド沖縄などに出て、希望のサイズが届いてからの再度の組み直し…っていうパターンが店に戻ってきてる。



写真は…片方が偽物で片方が本物。

偽物が出てくるのがはやいし、今回のはかなり似てる。


直接的に見比べればわかるけど…本物ですらまだそんなに出回ってないはずだ。

ユーザーはわかって買ってる場合が多いけど、中古業者などは困っちゃうね。



(facebookより)
 


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