2016/5/21(Sat)
美山ロード初日 タイムトライアル

リザルト/11位

photo by sakai san



金曜日の仕事後、家に帰って支度をし、10分ほどゴロゴロした後、11時頃に出発。いざ京都へ。

千葉ー京都間は約5時間を見積もっていたが、新東名に80km/hトラックの大量発生したことで、結局6時間かかった。京都市街から大会会場まではさらに2時間...。京都府の美山町は、千葉県でいう南房総市だな。



今回一緒に行ったチームメイト(♀)は、高らかな「私寝ます!」宣言をし、その宣言通り、海老名あたりから現地に着くまでの6時間、一度足りとも起きなかった。起きてたら起きてたで大変なのだが、まさか一度足りとも起きないとは!この生命力は賞賛に値するのかもしれない。

出発の時にガソリン入れて来るのを忘れたため、いつもより少しはやい静岡SAで一度給油をしたのだが、それ以外は一撃で美山までたどり着くことが出来てホッとする。しかし蘇ったチームメイト(♀)がサイスポを読みながら放った、「鈴鹿エンデューロって超遠いじゃん!」という一言で疲れを思い出した。

そして念願の仮眠...のハズが、再びのチームメイト(♀)のいびきと歯ぎしりでまったく寝れず。アレか、帰りは鈴鹿に置いてくるべきか...



とりあえずもう寝れないので、自転車で走りに行くがまったくパワーが出ない。それどころかアクセルとペダリングの角度が似ていて、ふくらはぎが攣りそうだ。

翌日のロードレースのコースを走りに行き、少しばかり強めに1時間ほど踏んだつもりになるものの、結局パワーは戻って来なかった。心拍のヤロウも見当たらない。

オマケにレースが終わったあとに昼飯を吐き、胃すら動いていない我が身に対し、もう徹夜でレースになる歳ではないと悲しくなるが、もう少し頑張れ、店長。


リザルトは11位。メンバー的に大番狂わせもなく、サプライズが起きるようなカテゴリーじゃないから、予想どおりと言えるだろう。




明日はロードレース。

シマノレーシングのフルメンバーに、アイサンにブラーゼンにシェルボに。

しっかりご飯食べて寝て、明日はプロに遊んでもらおう。

1周目を終えた時点で、目標が完走に切り替わらなければいいけど、いや予感がするよね、


2016/5/20(Fri)
写真は695エアロライト...のOHの様子。

TTバイクを除いた、いや除かなくても、すべてのバイクで最もメンテがめんどくさいバイクの1つ。

TTバイクが整備しにくいのは、物理的に重いというのが主な要因として大きいだろう。


世に初めて695エアロライトが公開されてから3年。実際に市場に出回ってから2年。そして各ショップに695エアロライトのOHが依頼され始まってから1年...。

パズルの組み立て方に途方に暮れたのも、今は昔。

新しいバイクが公開されると、すぐにメンテナンス性とOHの想定時間を考えてしまうのは一種の職業病だろうけれども、たとえエアロライト系といえども慣れれば慣れるもので、今は約3時間ほどで終わるだろう。

このルックの695エアロライトは自分でも所有していたバイクの1つだが、整備に時間がかかっている時点でお金を取れるレベルに達していない、という事を教えてくれたのもまたルックである。




ルックは非常に丈夫であり、個体差も圧倒的に少なく、整備の事を良く考えられて出来ている。

メンテの不具合はほとんど発生せず、ヘッドセット周辺などの細かな専用パーツの消耗らも、4~5年に1度の交換周期で済むことが多い。ダメになるまで長いことということが、結果的にユーザーへの納期の安定につながっていく。



今週は、納期2日とか、納期3日という依頼が多かった。

自分で週末を休みにしているから自業自得ではあるものの、OHであれ新車の組み立てであれ、預かりから納品までを2~3日で仕上げるのは、非常に厳しい。

全て在庫品で賄えるならまだしも、何かしらの注文パーツが含まれると、手配に1日ないし2日はかかるから、実質の作業時間は数時間という事にもなりかねない。

専用小物は多いが、そのどれもがダメになりにくいルックのようなメーカーは、自転車屋側からすると、とても助かる。反面、小物部品は少ないものの、ダメになるパーツが多いメーカーは、依頼の引き受け方にすら注意が必要だ。




今週厳しくなった理由のもう1つが、メーカー代理店の来店が多かったことにある。

2017年の展示発表会を目前に控えて、営業さん達が各ショップに訪問する。自転車代理店のスタッフは人数も少ないから、私も絶対に断らない。


基本、1つの代理店と1時間くらい話す。3件も重なればエアロライトのOHが終わるけれども、この1時間の積み重ねは売上程に大事である。

フリーダムとて全国数多あるショップの1つに過ぎない。市場の動向を自身でも探りつつ、同じ質問を繰り返しては市場を考察し続けることで、数年後の業界が見えてくる。

そこから今を逆算することでこそ、やりたいことがやれるようになるというものだ。




時は金なりというが、同価値ではない。

時は金より重い。人も金より重い。


金が評価の最初に来ると、たいていのことは上手くいかない。

だから迷った時には、時間と人間を優先して行動すれば、致命的な失敗は避けることが出来る。



私がまだ学生だった頃、とある自転車乗りに「世の中は案外ちょろい」と教えられた。

それはきっと、こういう事なんじゃなかろうか。



2016/5/17(Tue)
現在25時。

仕上げの洗車を2台終えて、少し休憩。



最近、時が経つのがはやく感じるようになった。

それは人生でおよそ初めてのことであり、少しの戸惑いがあるとともに、自分が老いたと悟とった瞬間でもあった。


店を始めて2~3年目、私が25~26歳の頃は、午前中自転車で走った後に午後店で仕事をすることが出来ていた。しかし29歳となり、それは出来なくなった。自分の回復力の低下をまじまじと実感する。

あるいはこの数年で自分のレースカテゴリーがあがってきて、ただ距離を乗るだけではレベルアップしなくなった証拠でもある。ハンガーノックになるまで追い込んで、午後仕事にならないくらいでないと、練習とはいえなくなったとも言える。

私の今の月間走行距離は500㎞に満たない。今のカテゴリーの選手の中で間違いなく、もっとも練習量の少ない選手の1人であり、焦せる。

1日、1週間、1か月、1年…。

昔はその間に自分が何をしたのかはっきり覚えていた。

しかし今はどうか。迫りくる整備に追われ、空いた時間の発注作業と、電話や接客やメールの対応の狭間で、仕事はジェットコースターの様に過ぎ去っていくではないか...。




あらゆる宣伝広告費を避けているサイクルフリーダムは、間違いなくユーザーの口コミで拡大してきた店である。

それが強みである反面、フリーダムの質が低下すれば、それもあっという間に広まって、整備の依頼は激減するだろう。大した自転車の販売台数もなく、OHで食いつないでいる身のフリーダムにとって、整備の質は会社存続の生命線なのだ。どんなに忙しくても、整備のクオリティーだけは下げるわけにはいかない。



写真は2014年頃のレーシングゼロのハブ。

先月のサイクルスポーツの中で、マット塗装は洗車が難しく、なかなかやり方が見つからないというトピックがあった。

仮に多店舗や雑誌やWEBではマット塗装の洗浄が出来ないとして、サイクルフリーダムでマット塗装の洗浄のノウハウがあるから、それが大きな武器となる。

なぜなら、綺麗か汚いかは、誰がどう見ても、すぐにわかるからだ。



マット塗装にこびりついた油膜も、ホイールのデカールに飛び散ったオイルの斑点も、やり方さえ知っていれば5分10分でキレイさっぱり取ることが出来る。ただワックスで拭き伸ばしただけではごまかせない差が作れるからこそ、フリーダムから納車される自転車は美しい。

1台あたり5分10分の手間でも、5台も6台も重なれば30分や1時間になる。たった1時間分の体力がひねり出せない時もある。

そういう時は、この1時間がフリーダムの生命線だと考えるだけで、体が動いてくれる。




私は、私の感情で、レースに出たい。

フリーダムのお客さん達には、土日の臨時休業で迷惑をかけていると思うからこそ、せめて納期だけでもみんなの希望に沿わせたいと思う。OHを2日で仕上げてくれと言われれば2日で仕上げるだろう。それは、自身の感情への負い目の罪滅ぼしでもあるからだ。


医学的に、寝だめは出来ないが、寝不足を取り返すことは出来るという。

ならば、月曜と火曜に寝不足になっても、木曜と金曜に取り戻せば、週末のレースは走れる。



私はこれからあと1台、自転車を組む。

美しく組む。

体の老いは止められなくても、心は考え方で若く持てるのだ。

レースへの欲望と美しいバイクが、今の私を支えている。



2016/5/16(Mon)
今週のOHは7台。

全てのパーツが新品の新車と違って、新品と中古品が同居するOHは時間がかかる。



今週は京都の美山ロードで、金曜日の仕事が終わったらすぐに出発する予定だ。

新名神高速の四日市ジャンクションは5時頃から混み始めるから、6時には三重を越えて、京都に入っておきたい。

…となると木曜日には整備をほぼ終えていないといけない。



7台のうちの2台は火曜日に、2台は木曜日に渡すから、今週の整備は月曜と火曜が整備の山場だろう。




フリーダムの日記で出てくる数字は、基本的にどれも週末に100㎞ずつくらい走るオジサンライダーをターゲットに書いている数字。メンテの周期でいえば、ガチの選手クラスは一般サラリーマンの3分の1ほどで行われている。

フリーダムが実業団チームをかかえてから、アソコはガチな人ばっかりだから…みたいな言い方をされるようになったけれど、フリーダムで抱えている実業団選手など、フリーダムのお客さん全体の5%程度でしかない。

だからフリーダムの日記だって、基本はどれも、週末の土日に100㎞ずつ、速度域が25~45m/hで走る、“普通のオジサン”に向けて書いているものだ。



写真はカンパニョーロ・ユーラス。

よく、自転車がヘタる、という言い方をするが、その感触のたいていはホイールのスポークであることが多い。

選手クラスなら1年半、一般の週末ライダーのおじさんなら6~7年ほどでスポーク交換…控えめに言ってもテンションの調整を行なうといい。

だから、この年式のカンパニョーロのユーラスも、見ただけでかなり怪しまれるものだ。



2016/5/14(Sat)
パンクを直してほしい…と言って店に入ってきた人がいた。

自分でもチューブは持っているが、やり方がわからないからパンクを直してほしい、と。



車輪は外せますか?と尋ねると、外せるとのこと。

では…と思って自力で外させてみると、手順はおぼつかず。タイヤレバーは持っていますか?と言えば持っていない。話を進めていくと、タイヤレバーが何かすらわかっていないようだ。もちろん携帯ポンプやボンベも持っていない…。



2008~2009年に売られていた彼のバイクは新品で、白いスポンジのバーテープはほとんど汚れていない。その他のパーツから察するにも、購入後2週間未満ほどだろうか。



自転車を触る手つきの自信の無さから、「納車するときに何か説明受けましたか?」とたずねると、納車時に時間が無くて説明を受けなかった、と返してきた。

しかし実のところは通販で買ったのが関の山だろう。

通販で買ったか実店舗で買ったかくらい、すぐにわかる。通販で自転車を買う人がインターネットで調べそうな情報を、実店舗のスタッフが知らないとはずがなかろう。有名なサイト、ヒット数の多いブログなど、すでに目が通っている。1つふたつの質問で、およそ全て分かる。




しかし彼は自転車屋で買ったと言う。ならばなおさら買ったところに持って行って、もう一度自転車の取り扱いを初めから説明してもらった方がよいと突き放した。



余所で買った自転車を持ち込んで、余所で買ったチューブを交換してもらった後、彼は、お金要りますか?とか、いくらですか?も言わずに、そのまま黙って店から去って行く。

引きとめることも出来たが、私も黙って見送った。



2016/5/12(Thu)
4月になると、単身赴任や引っ越しなどで、新規のお客さんが増える。

今年はそういった人たちの整備をそのまま受けることが多くて、4月末からGWを挟んで、GW後の今週の整備まで少なくない。

整備が止まないのは、例年と少し違う感じがする。



また、整備が多いという事は日記のトピックが多いという事なのだが、ここ最近の整備におけるトピックは、ネガティブで日記しにくい内容が多い。

お店にいるお客さんに対しては、そういうのも笑いながら説明して整備を進めるけれど、いざウェブ上で公示しようと思うと、かなりきわどい内容だったりする。

日記にするまで辿りつかないトピック、というのはあまり良い話ではない。





さて、写真は6700系アルテグラ。

コンポの中で最も壊れやすいパーツは、フロントディレイラーか後ブレーキキャリパーのどちらかだろう。

フロントディレイラーの羽が広がるか、ブレーキキャリパーの蝶番が曲がるか...



6700系アルテグラが発売されてからすでに5年が経つ。アルテグラの寿命は約3年半ほどであるからして、このアルテグラも世の中から絶滅危惧種になってきたと言える。


例えばデュラエースなら20年前の7400系ですら、いまだにピタッと動くし、お店でデュラ―エスの整備依頼を受けた時にダメになっている可能性は、まずゼロと言っていい。

しかしアルテグラでは、6700系すらすでにまともに動いている個体がかなり少なくなり、整備依頼を受けたときに6700系アルテグラを見るだけで、まず疑っていい段階まで来ている。



機材の進歩は目覚ましく、仮に旧型のデュラエースと新型のアルテグラの性能が同じくらいだとしよう。

しかし、デュラエースが20年使っても問題が起きないのに対して、新型アルテグラもまた、3年半ほどで寿命が訪れるだろう。

機材のインプレで寿命や耐久性までは評価できないが、10万円のアルテグラがコスパが良いという話は、20万円のデュラエースに対して約3年半で覆る。アルテグラを3年以上使う予定があれば、耳に残していい内容だと思う。



毎週末に100km/日ほど走り、年間2~3回のイベントに出るオジサンライダーの場合、各コンポのそれぞれの寿命は…

デュラエース系:不明。20年~
アルテグラ系:~3年半
105系:~3年

コーラス以上のカンパ:不明。10年~

といったところだろうか。


カンパも全然壊れないイメージがある。




2016/5/6(Fri)
もてぎエンデューロ

リザルト:9位。不出来なレースだった。




今年の春のもてぎエンデューロは、気温26度以上になるとのことで、暑さに慣れるために火曜日の仕事後にサウナに入ってきた。

12分×3セットやるつもりが、2セットで精神的限界。サウナは大嫌い。その後の水風呂もけっこう嫌い。



水曜日はカーボローディングと称して、ご飯の合間にウィダーを6個。しかし110kmほど走っているから、エネルギーの充填というより補填…程度かな。

20時には布団に入るもまったく寝つけない。いつもは25時過ぎに寝るから、結局24時過ぎに落ちて25時に起きる。いきなり8時に寝ろって言われても無理だ。



当日の朝は、おにぎり2個にサンドイッチ3パックにウィダー4個に羊羹3つに蕎麦にヨーグルト。もてぎは4時間も走るのに補給が無いから、ハンガーノックと脱水症状との戦いでもある。これでも足りないくらい。

試走はせず、お客さん達の姿を見ながらゆっくり準備。レーシングチームのメンバーは良くも悪くもレース慣れしていて、皆まったりムード。しかし逆にまったりしすぎでは?と思う事もよくある。





レース1時間ほどは招待選手のペース引き。平均速度が43km/を超えれば速いと思う茂木サーキットで、最初の1時間のAve.は45km/hだったそうだ。

E1はコーナーを曲がり終わった後にジワジワ加速するが、P1はエイペックスを過ぎた直後からパパパパッと加速が始まる。だからコーナーでブレーキした後にはダッシュするのが当たり前だと思って、こちらも間髪入れずに腰を上げてダッシュできるよう準備しておかなければいけない。



確かに、コーナーの減速を最小限にして、なるべく加速に力を使わずにじわりじわりと距離を詰められれば、それが一番楽だろう。なまじ力があればそういう選択肢が選べてしまうだけ悩ましいかもしれない。

しかし、それが30km/hとか40km/hとかであるならまだしも、向かい風50km/hになってくると、空いたその1mが致命的になることがある。燃費の悪いブレーキ&ダッシュをやりたくないのはよくわかるが、しかしそれは「必要経費」としてダンシングを躊躇してはいけない。

自分はP1ではないと思うなかれ、街の草レースですら、結局はプロが引っ張って集団を崩しに来ているのだから、そこには対応していくしかない。43km/hと45km/hでは走り方が違うという話であって、力の使いどころさえ掴んでしまえば、特に問題なく走ることが出来るだろう。




レース開始1時間を15分ほど過ぎたあたりで、ブリッツェン、ブラーゼン、マトリックス、ホンダ栃木の引きが甘くなってきて、いよいよ参加者らによるアタック合戦が始まる。

そこから60分ほどのやり取りの後に逃げが決まる。逃げには主要チームのメンバーがほぼ乗っており、風間(ウォークライド)、高橋さん(リンク東北)、埼玉プロジェクトの吉田君などが。フリーダムからは濱野さんが入った。

メインに残った主力メンバーはリンク東北の半沢さん。私や鬼塚さんは逃げには入れなかった。



フリーダムでレーシングチームメンバー以外で逃げに乗ったのは初めてで、ちょっと嬉しかった。みんな頑張ってるな!と思いつつ、逃げに主要チームが乗っかったあとのメイン集団は、完全にサイクリング状態に。

開始2時間半ほどで出来た逃げ集団に対するメイン集団は、残り30分から招待選手のペースアップが始まるまで、茂木エンデューロ史上最高に遅かったと思う。



フリーダムは残り40分で濱野さんが逃げ集団から脱落し、メイン集団に落ちてきた。

このレースの反省点はここ。逃げが出来た後のメイン集団はフリーダムがコントロールし、濱野さんが逃げから脱落したらすぐに捕まえに行けるように、逃げ集団とのタイム差を1分程度に保っておく必要があったのだと思う。風間と濱野さんでは濱野さんの分が悪いわけだし、私と鬼塚さんと小野君がいれば出来た内容だった気がする。

濱野さんが落ちてきた時点でフリーダムはメイン集団に4名いて、ここからフリーダムが集団を引く理由が生まれるのだが、すでにそんなこと関係ないタイム差で終わっていた。考えが甘い。



残り30分からマトリックスのペースアップで、メイン集団はあっという間に崩壊。特に皿脚なアイラン・フェルナンデスの鬼引きで、50人以上いたメイン集団が、たった2周でわずか3人にまで減った。残った小野君はよく頑張ったと思う。

メイン集団は私と小野君と、もう一人別チームの選手の3名だけとなったが、最後のスプリントには参加せず。逆に小野君はフィニッシュラインまで頑張った。私も見習わなければと思いつつ、今日はレース中のモチベーションの低下が隠せなかった。



風間の表彰台を風間母と眺めつつ、行きは2時間で着いたもてぎエンデューロも、帰りの運転は4時間超えの大遠征。11㎞70分の事故渋滞は、さすがゴールデンウィークといったところか。レースで力を使い切れなかった時、それが良かったと思う時もある。

眠くなるのを嫌って、レース後に特に何も食べずに帰ってきたが、結局運転時間の長さから眠くなってしまった。食べるも地獄、食べぬはもっと地獄。





さて、30分や1時間で千切れたレーシングチームのメンバーは、反省するとともに、もっとレース慣れをしないといけない。

中切れが繋げないというのは、中切れが起きるような場所から抜け出せないというのと同義であることを忘れてはいけないし、自分より脚のないサイクリングチームのメンバーが、どうして自分よりも長く付いていけたのかをしっかり考えること。


この先、自分のやりたいペースで走っているようでは、絶対に強くならない。

自分自身では強度の高い練習をしているつもりでも、レースの強度の方がはるかに高い。自分独りで練習するより日曜の朝練の方がはるかに強度が高いし、フリーダムの朝練より町の草レースの方がはるかに強度が高い。


たくさんレースに出て、たくさん千切られて、それでこそ速くなる。

それを忘れてはいけない。



2016/5/2(Mon)
お客さんが頑張ってバーテープを巻いているところ。

私は見ているだけ。



料理教室の先生って、こういう気持ちなんだろうなーって思いながら。



お客さん自身が自分で整備をやってみる、というのはお客さんから見て楽しい事かもしれませんが、私から見ても楽しい事です。

お客さんがお客さん同士で整備をしあっている姿を見て、とてもほっこりします。



もちろんお客さんが整備をすれば、何をするにしても時間もかかるでしょうし、悩みながら迷いながら整備をすることになります。

そういう時はたいてい私も遠くから見ていますから、安全的に程度的にダメな場合は割って入りますし、お客さんも万一の時は私が居るからこそ安心して悩めるんだと思います。



私が口を出すのは簡単ですし、手を出せばすぐに終わるかもしれませんが、そういった、悩んだり迷ったりしている時間そのものが、お客さんにとって楽しい時間の1つになってくれるんじゃないかと思っています。


自転車屋が楽しい場所でありますように。

趣味だからね!


2016/4/26(Tue)
TTバイクを組む時間を測ってみました。

結果は、片付けまで含めて1時間52分。

私は常々、自転車を組む時間は速くしなくてはいけないと言ってきました。基本的に自転車を組む時間は常に計測していますが、TTバイクは時間の節約を図ってはきませんでした。

でも最新のTTバイクで組み上げ2時間はスゴい!自分で褒めちゃう!




自転車を速く組もうとする理由はいくつかあって、1つは納期を守るため。

自転車を1台あたり1時間かかるとします。1日に6台組めば6時間かかります。

アマチュアとして、納期なく自分の自転車を1台組むだけならまだしも、店として5台も6台も組むとしたら、単純に作業が速くないと依頼をこなせない、というのが1つ目の理由。



2つ目の理由は、自転車を組む事自体が、立ったり座ったりの繰り返しなので、結構な重労働であること。

これが1台あたり55分で組めるようになったとしたら、6台組んで30分の節約になります。この30分が、とにかくミスを減らすために大事な30分になります。

速い作業はミスが減る、というのは逆のような感じがするかもしれませんが、実際には速く組んだ分だけ休める時間が増えるので、かえってミスが減ってきます。



そして、速く組めるようになっておきたい最大の理由が、お客さんに対するパフォーマンスです。

フリーダムのお客さんはお店の滞在時間が長いため、私もお客さんの前で組むことが多く、そういったお客さんは常に私の作業を見ています。

自転車がどんなふうに組みあがっていくか見たい、というのも自然だと思いますし、自分の自転車が組まれる様を見るために、わざわざ有給を取って見に来る方もいます。

お客さんが整備に興味を示している時は、私も1つひとつの作業を説明しながら組んでいきます。構造を理解してもらおうというよりは、自転車の整備の様子をより楽しんでもらうためにです。



この時に私がモタモタ組んでいると、メカニックとしての信用が無くなってしまいます。モタモタするくらいなら見せない方がマシです。

プロなら、素人が見て何やってるかわからないうちに、パパッと組みあがる…くらいでちょうど良いです。さらに言えば、店長が簡単そうにやってるから自分でも出来るでしょ…と思ってやってみたら出来なくて、店長すげー!って思われるくらいでちょうど良いのです。





今回のTTバイクの場合は、お客さんに箱から開けて商品を取り出してもらい、その後に私が組み、ここで2時間。そのあとお客さんに乗ってもらいながら、TTバイクのポジションの説明や、練習時の最初の課題などをアドバイスするのに約1時間。合計3時間以内が目標でした。

全体で4時間も5時間もかかってしまうと、お客さんの方が疲れてしまうので、お客さんが楽しむ体力がある間に終わらせる必要があります。

ただし、自分の自転車を箱から取り出したり、TTバイクにまたがったりする瞬間は、とても楽しい時間なので、そこはしっかり楽しんでもらって、それ以外の時間…つまり私が整備している時間はなるべく速く通過させたい。

TTバイクでこういうことをしたのは初めてでしたが、組立時間にこだわってきてよかったと思えました。



ちなみに、私がロードバイクを説明しながら組むと、40分から1時間半ほどが基準です。

今よりさらに速く組もうとすると、工具キャビネットや作業台を変える必要がありますが、真に効果的なのは助手の導入かもしれません。

外科医が手術で、メス!とかガーゼ!とやるのと同じように、私もL字5番!とか、ウェス!とか出来たら、きっともっと早く組める気がします。

あれも、医者の体力を守るために、手術の時間を短くするために、あるものなのでしょうね。



2016/4/25(Mon)
JBCF群馬2DAY-S


【DAY-1】

リザルト/DNF

宇都宮クリテリウム、南紀白浜TTTと来て、初めてのP1カテゴリーのロードレースとなった群馬DAY-1は、とにかく集団後方に張り付いていただけだった。

実業団のプロツアーカテゴリーは、逃げが決まるまでの30分ほどがとにかく速いから、まずはそこをしっかり耐える。そうするとしばらくサイクリングになるから、そこできっちり回復させて、レース終盤のペースアップに成るべく喰らいついていく…そんな風に聞いていた。

まずは最初の30分耐える…それだけを念頭に。



ボトルに手を回す気さえ起きない速度で、常に一列棒状だった記憶しかない。

ダウンヒル区間だけがやけに安全マージンたっぷりで、しかしダウンヒルが終わった瞬間からの速度の回復スピードがとにかく速い。また、登り坂区間はアタックしなかった人達が壁になって後方は団子になり、そこからまたスプリントに近いダッシュを繰り返す。

ダウンヒル → 一列棒状 → 坂 → 一列棒状。それを逃げが決まるまで延々。結果論としては、このレースで逃げは出来なかった。つまり先頭はこれを2時間続けていたわけか...。



会場である群馬CSCは基本的にアップダウンだけだから、集団の前方にいれば下り区間の勢いがジェットコースターのように登りで使えるのに対して、集団後方では下った勢いにブレーキをかけ、登りは麓から頂上まで全部自分で登らないといけなくなる。

なるべくはやい段階で先頭に辿りつき、常に前方で展開しないとジリ貧。ダウンヒル後のダッシュ、登り終わりからのダッシュ、それについていけなくなった人からいなくなっていく…。



レース中盤の集団後方、70㎞/h近いバックストレートが終わる区間で群馬グリフィンの3名がホームストレートで3名ごと中切れして、私はその道連れになった。群馬唯一ともいえる平坦区間は一列棒状の60km/hで、切れた3mはまったく縮まらない。なんとか差を保ったままダウンヒルが始まるまで耐えながら、ダウンヒルの入り口で捕まえるような感じだけど、ダウンヒル後の次のダッシュでアクアタマが切れて、私の精神は終わった。あと3mは走れない。

ダウンヒル → 一列棒状 → 坂 → 一列棒状。中切れ → ジャンプ、中切れ → ジャンプ。そしてそれが出来なくなると自分の番…。

レース後に【中切れしなさそうな人を見つける能力が大事だ】という話があった。そういう人は集団の遥か前方にいて、果てしなく辿りつかない。



昨年E1で自分たちがやっていたことが、P1に来てそっくりそのまま返されているね。中学3年生で調子乗っていたら高校に来てまた一からやり直しって感じだね。

宿でそんなやりとりをした。




【DAY-2】

夢は群馬CSCだった。朝起きて、すでに1レース走ったかのような心境だった。



さて…どうしたものか。

集団後方にいても昨日と同じ結果になるのは目に見えていた。どうせリタイアするのなら、序盤から力をガシガシ使って、あわよくば逃げに入っちゃおう。私は集団の中で上手くやりくりしながら脚力を抑える能力は無いから、リタイア覚悟で序盤にぐいぐい力を使って、上手く逃げに入りこみつつ群馬CSCのアップダウンを上手にこなすのと、どちらが良いだろうか…と。

昨日走ってみて気づいたのは、ダウンヒルが終わった後の速度回復ダッシュからのちょっとした登りが、常にアタックポイントになっていた事。その後にあるコースで一番キツイ坂までにギャップを作っておいて、その坂で踏ん張りつつ集団が見逃してくれたら逃げが成立するのだろう。E1はその坂1つで逃げが作れるが、P1だと坂が短すぎて逃げが作りきれないのかもしれない。



ホームストレートで前方に移動し、ダウンヒルを先頭付近でこなしたあとのダッシュから、その後アタックポイントで誰かしらアタックするであろう外国人選手に間髪入れずに付いていこう!

という作戦を2回行なったが、私の時の逃げは逃げ集団になはらなかった。ドンマイだ。作戦が成功しなかったことより、思い描いたことが実践できたことを評価しよう。チャレンジした、というのも大事だと思う。

逃げに入れなかったのは仕方ないので、中盤は多少の力を使ってもなるべく集団の前方でこなす。このコースでは結果的にそちらの方が楽だから。まだまだレース中盤だし、多少コンチネンタルチームに嫌な顔されて顔されても、中切れさえ起こさなければ強くは怒られないだろう。




ここでまた問題が起きる。補給が全然取れないのだ。

補給を取ろうとすると、否応なく後方に下がることになる。しかし後方は昨日のアレなのだ。

いつ補給を取りに行こうか迷いながら、まだ大丈夫、まだ大丈夫と思っていたら、2時間を超えたところで自分が全く汗をかいていないことに気が付く。ヤバい、脱水症状が起き始めてしまった。そしてそれに近いタイミングで、逃げ集団を捕まえるためのペースアップが始まった。

レースはまだ1時間ある。脱水症状でリタイアするか、一か八か後方に下がって補給を取りに行くか。事実上、選択肢は1つしかなかった。


補給は、まだ大丈夫だと思えているうちに済ませないといけないのだろう。そんなことは当たり前に知っている。わかっていなかったのは、私に当たり前のことをこなす能力すら無いことの方だった。群馬の2日目は、自分が欲しいタイミングで補給するためには、それ相応の力が要るという勉強をした。そうでないのだから、はやめはやめに対応しろ、と。

集団の後方に降りつつ補給を取りにいったが、その後はDAY-1の二の舞だった。中切れをつなぐ力は無い。メイン集団は3分40秒差まで広がった逃げ集団との差をとんでもない勢いで詰めていく。一度集団から切れたあとは脚切りされるまで一瞬だった。

リザルト/DNF



※※※※※※※※※※



しばらくは、こういった勉強が続くだろう。

まずはレースに慣れること。一般のエンデューロには一般のエンデューロの、E1はE1のレースがあったように、P1はP1のレースがある。脚力が無いという話とは別のベクトルで、とにかくP1のレースにたくさん出て、たくさん勉強する必要がありそうだ。


脚力に関しては、ちょっと練習を変えようと思う。

E1までは、とにかく3分インターバルが強ければいいだろうと思ってきたが、おそらくP1では3分では足りない。P1は“かかって”いる時間がE1よりもかなり長く、おそらく6分くらい必要だと感じた。だから普段のインターバルは6分を基準とし、レース出力での6分インターバルが何本こなせるようになるかを、練習ターゲットの中心にしよう。

ローラーは登り勾配、インターバルを始める時は常にダッシュ。休めるのはダウンヒルの時くらいだったから、インターバル区間は1分のままだ。


2016/4/22(Fri)
お店の掃除。何事も、写真で見るときれいなものだな...



いつもは手ばやくホウキかモップで済ませてしまうところ、今日は自転車をどかして掃除機をかけた。

通常の金曜日なら整備に追われている時間だが、先週の土日がレースで休みだったので仕事が無い。

今週は火曜と木曜に納車が集中し、変速的だが水曜にも納車があったため、本来週末にやる整備作業は月曜から水曜日にかけて行った。



私のお店は、私がレースに行っている間に誰かが稼いでくれるわけではないから、レースに出ると、仕事は本当に少なくなる。今週も土日両日でレースがあるし、その後にくるGWは例年お客さんが少なくなる期間なので、ここが私の休養期間になる。

4月上旬には落ち着くと見ていた整備量は、今の今まで多かったから、11月から始まった嵐のようなOHシーズンは、これでようやく収まったのだろう。というより自分で勝手に収めたのかもしれない。



私は常に、自転車“ごとき”が予約制なんて甚だしい。ましてフリーダムは小規模な個人経営店なのだから、時間に甘えた作業量をしていたら、あっという間に大型量販店に飲み込まれてしまうだろうと考えてきた。

誰しも、仕事の量をコントロールしながら、背負った借金なりにお金を稼いで、出たいレースに気兼ねなく出れて、最終的に会社が存続していけるなら幸せだろう。しかし現実はそこまで甘くない。やりたいことがあるから我慢できることも、確かにあるのだ。



まだ今季の営業実績が見通せる段階ではないから、この時期のレースの参戦は気が気じゃない。レースに出たくてお店を休んだ結果、会社が赤字になりマシタ、じゃシャレにならないからな。

レースの旅路では、いつも売上予定と仕入高と、収支の見込み実績が頭をめぐっている。一番落ち着くはずのお風呂のときでさえ。



2016/4/20(Wed)
ジップの後輪のハブシャフトとベアリング。

ホイールのベアリングは6個であることが通常。フロントに左右で2個、リアに左右で2個、ハブボディーに2個で計6個ある。


6個のうちで、もっともダメになりやすいのはハブボディーの外側にあるベアリング。走行時に水を巻き込みやすいからだろう。自転車の組み付け全体でみても、もっとも防水に努める箇所になる。ホイールのベアリングで一番ダメージを受けにくいフロントホイールのベアリングを1とすると、ハブボディー外側のベアリングは7くらい消耗がはやい。

その次がハブボディーの内側とハブボディーのフリー側。これは3くらいダメになる。

今回のジップのOHではこの3つを交換したが、出来れば1個目(ハブボディーの外側)がダメになる前にメンテナンスに出しておきたい。



ベアリングは、外側のレースとベアリング、内側のレースの3つで構成されていて、外側のレースが一番弱く作られている。仮にグリスがヘタってくると、外側のレースからゴリゴリになっていく。

外側のレースが摩耗して削れていくと、ベアリング内部でガタが出てくる。これは調整では解決できないガタだから、ベアリングそのものを交換する必要があるのだが、気づかずほおっておくとハブシャフトにダメージがいく。


地面から受けた衝撃はスポークを介してハブボディーに到達するが、おちょこの関係で内側に強く響く。後輪の中央はハブボディーとフリーボディーの間で折れて支えが弱くなっているから、ベアリングが摩耗して内部でガタが出ていると、ハブシャフトを攻撃する。

ベアリングは鉄でありハブシャフトはアルミだから、ハブシャフトの方が弱く出来ている。写真を見ると、黒くアルマイト塗装されたハブシャフトの中でベアリングを受けている部分が攻撃されて、金属面がむき出しになっている。厳密に言えばそこだけ凹んでいる。




結局このシャフトは交換しなかった。このくらいなら別にいっか…と思ったからだ。

フリーボディーも交換はせず、4つあるリアホイールのベアリングのうち3つを交換するだけにとどめた。まともにやると2万円近くかかることを考慮し、800円のベアリングを3つ交換しただけ。

厳密に言えば…というような重箱の隅をつつきすぎても、出来ることはどんどん少なくなっていく。99点を100点にしても、得られる恩恵は少ないだろう。



ホイールのメンテナンス周期は、ハブボディー外側のベアリングをバロメーターにしておくといい。そこがダメになった時点でメンテに出しておけば、他のベアリングやハブシャフトなどの余計な部分にまでダメージが及ぶことはまずない。

自転車がダメになっていく順番..というのはオタクな話だが、ハブボディーのベアリングがダメになりそうな時点でOHする、という事を公式丸暗記的に覚えておくだけで、かなりの出費が抑えられるだろう。



2016/4/14(Thu)
エアロロードって要りますか?という話。



結論としては、在ればいいですね、くらいの回答になります。

エアロは、あるならあった方がよくて、けして無くていいとは言いません。

エアロロードの剛性が弱いなんていう話はすでに...2011年ほどを境に...解消されていて、各媒体のインプレなどで、“エアロロードは剛性が低いものが多いが、×××はそんなことにない…”なんて言い回しを見るたびに、いったいいつの話をしているんだと突っ込みたくなる。

だから今の時代、エアロロードはノーマルロードにエアロカバーを被せた代わりに100gくらい重くなった、程度の認識で構わない。また、エアロをやめてフレームが100g軽くしたから坂で付いて行けた、なんてことにはならない。




私がよく出るもてぎエンデューロ…が行われる茂木サーキットは、1周の中に40秒ほど下る長い下り坂がある。私はこのレースを練習としてよく単独で逃げるのだが、この時のダウンヒルの最高速として、


ルック・795light…エアロロード…では、毎週の最高速が常に約70~71km/hまでに到達している。

対してヨネックスや695などのノーマルバイクでは、65~66km/hまでしか到達しない。

同じ人間が、同じように走って、5km/h違う。これこそエアロロードのチカラ。



これを、たかがダウンヒル中の最高速の5km/hの差…と捨てる人には、エアロロードは要らないだろう。

私が茂木エンデューロの単独走行時、平たん部の巡航は約45km/hを目安にしているのだが、70km/hから45km/hまで落ちるのと、65km/hから45km/hに落ちるのとでは、約5秒ほど足を止めていられる時間が違う。



5秒と侮ることなかれ、ケイデンスに置き換えると約8回転分になる。

ノーマルロードからエアロロードに乗り換えるだけで、8回も踏まなくて済むようになるなら、それは非常に大きなアドバンテージではないだろうか。

固定ローラーで頑張っている時に、8回脚を止めていいと言われたら、けっこう回復するだろう?



だからエアロロードはきっと、エンデューロで単独で逃げることくらいの必要性があると思う。




2016/4/11(Mon)
写真はトップスペーサー。

ステムとフレームの間に入っている、円錐型のアレ。


3Tとかデダのハンドルステムを使いながら、トップスペーサーにFSAを使っている自転車を見ることがある。特にFSAのヘッドセットは完成車やフレームセットにセットアップされてくることがとても多いから、かなりの自転車がそうなっている。

写真のサーベロ・S5もFSAのロゴが入ったトップスペーサーだったが、それをロゴの無いトップスペーサーに変更した。

フレームがサーベロでハンドルステムがジップなのに、ヘッドセット以外のどこにもFSAの製品を使っていないのに、トップスペーサーだけFSAのロゴが入っているのは変じゃないか、と。




写真のトップスペーサーは、実は私がメーカーに要望して作ってもらったもの。理由はもちろん上記のとおり。

形状はFSAのカーボンのOEMで、種類は4種類。それぞれ3Kカーボンのツヤありとツヤなしと、UDカーボンのツヤありとツヤなし。フレームのカーボンパターンに準じてえらべるように4種類そろえてもらった。

※最近は1Kや1.5Kのカーボン柄もあるから、対応しきれなくなってきた。



これを作る時は余所の店でも流通させることを視野に入れていたから、価格はオープン設定にしたが、作成当時のFSAのカーボントップスぺーサーの価格が2700円だったのでそれより安く、一般的な利益率でも2000円代前半で売れるようなコストにした。

小物はあくまで小物の値段であるべきであり、気が向いたときに気軽に変えられるものがいい。


トップスペーサーは、スーツでいうポケットチーフのようなもの。意外と目立つところにあり、変な組み合わせをしているとスーツ全体が台無しになる、しかしあくまで小物であって引き立て役。

しかしポケットチーフに1万円払う人が少ないのと同様、トップスペーサーのドレスアップに3千円も4千円もは、ちょっと払いにくいだろう。



【細かいところにまでこだわっている】というのは、すべからく皆が望んでいる事だと思う。

ならばヘッドセットとハンドルステムのロゴの統一から始めてみてはどうか。

カッコいいフレームにカッコいいホイールを履かせるだけでは、自転車はカッコよくならない。


2016/4/9(Sat)
忙しかった。過去形である。

フリーダムの日記の更新頻度は完全に私の作業量に反比例していて、日記を書けない日が2週間ほど続いた。

週に20台も整備車両があると、接客が1組あるだけで予定が狂うから、この時期はお店の経営管理が破たんしかけていると言える。予定が1時間狂っただけで困窮するような店は、ちょっとおかしい。結果、午前中の朝早くから店に出張って作業をすることになるから、冬季練習は一日あたり30分にまで落ち込む。

これほどの作業量が一年中続くわけではないが、かといって冬は週に10台というのは稀ではない。そして10台/週というのは、あまり暇にはならない。



ロードバイクショップの形態は、①自転車を売って生計を立てるか、②メンテナンスで生計を立てるかの2つに分けることが出来る。50:50になっている店は実は少なくて、どちらかにかなり偏っていることが多い。フリーダムはかなり②に傾倒したショップであり、①と②の割り合いはおよそ2対8である。都心部で定価販売をしている事もあり、正直に言ってあまり台数を捌ける店ではなく、販売ノルマは毎年厳しい。

唐突だが、今日の日記ではロードバイク専門店の1年の推移を解説してみようと思う。




ロードバイクショップを開業するときは、①と②のどちらの戦略で行くのかを決めておく方が良い。そして自転車の購入者を大まかに、新規購入者と、すでにロードバイクを持っている人の買替え・買足し需要の2パターンに分けて考えるのをポイントにする。

自転車業界は7月から9月にかけて新商品発表があるから、これを中心に一年のシナリオを組み立てる。ショップとしてもっともコントロールできない季節イベントが、メーカーの展示会であるからだ。

7月~9月に発表された新商品のファーストデリバリーは12月から1月であり、買替え・買足し購入者に対する納品が12月から2月にかけて重なっていく。同時にOHが立て込む時期でもあり、統合して新商品のデリバリーが冬であることを知ってる人達が相手になるため、年全体の整備量の6割強を冬の数か月でこなすことになる。



新商品の納品はおよそ2月にはデリバリーが完了するので、多少ずれ込んだとしても3月下旬には落ち着き始める。ここからは、ターゲットが新規購入者に移る。

4月の平年並みの気温は18度ほどであり、これが半袖で活動できる境目であるのは、ロードバイカーに限った話ではない。世間が暖かくなったと感じる数週間後にはゴールデンウィークという大きなイベントがあり、そこで乗れるような納品を見込んだ新規購入者が立て込み始める。

新規購入者はスポーツサイクルが即納できると考えている人が少なくないので、納期は1週間以内であることが多い。店頭在庫の中からの納品される確率は、買替え・買足し購入者よりも高い。

そして梅雨の6月を超えると、冬の需要と春の需要が両方動くようになる。

1台目をターゲットにしている店は、引き続き夏から秋に向けてスポーツサイクルを始める人のための店であり、2台目以降をターゲットにしている店は、シーズン中に落車などでフレームを壊した人が唐突に買いに来る。7月~9月には新車発表を控えセールに入るショップが増えるのは、夏に店頭在庫をしっかり捌ききらないと、翌冬の在庫の質がかなり落ちてしまうからだ。



総括すると、

7月:新規購入者~新製品発表
8月:新規購入者~新製品発表
9月:新規購入者~新製品発表

10月:新製品予約~買い控え
11月:新製品予約~買い控え

12月:買足・買替需要~OH
1月:買足・買替需要~OH
2月:買足・買替需要~OH
3月:OH

4月:
5月:1台目新規購入者

6月:梅雨はあまり売れない
7月:新規購入者~新製品発表
8月:新規購入者~新製品発表
9月:新規購入者~新製品発表

10月:フリーダム決算

となる。



サイクルフリーダムは12月から3月の買足・買替需要~OHでお金を稼ぎ、4月から9月に店長がレースに出ていく。

私がいない間に誰かが店で稼いでくれるわけではないから、冬にしっかり稼げないと、シーズンに入っても私はレースに出られない事になる…。現時点で、出なければいけないレースと出た方がいいレースがあり、しかし出なくてもいいレースはない。できれば全部出たい。今は、出たくても出られないレースがどれほどになるかの判断が、もっとも難しい時期でもある。



上記の事は、実はサイクルフリーダムをやり始める前から、あらかじめ調べ、知り、見通せていたことだ。

私は、なんとなくで物事を進めないタイプの人間だ。何をするにしても理論武装し、言動に理由を求めたがる。感情にすら統計があると考えているくらいで、ショップを始める前に自転車業界の事もかなり調べた。


当時のロードバイクショップの経営戦略の青写真は、もちろん理論的な空想であって実戦経験ではなかったが、7年経った今から見ると、私の予想は正しかったのだと言える。

新規購入者をターゲットにすると、夏に稼がないといけない店になり、私がレースに出られない店になる。冬にしっかり稼げるような経営戦略をとらないと、いつまでたっても私がつまらないのだ。



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