2023/1/25(Wed)
キャニオンについて。



キャニオンジャパンが設立されたのが2015年。

当時の有力店や各代理店らと相談し「こんなやり方は認められない」という意見がほぼ全会一致し、フリーダムでもホームページにて全面的に取り扱わないことを公表した。

※表立って明示までした店は少ない。
 
 
 
キャニオンの問題は、キャニオンのフレームそのものにあるわけではない。
 
代理店マージンを抑えて安く流通させることには、特に問題がない。
 
あくまでキャニオンに付属してくるその他のパーツ、コンポやホイールの補修の手段にある。
 
 
各メーカー代理店はひとつのフレームやひとつのホイールに対して、何百万円ときには何千万円もかけて補修パーツをフォローしている。
 
ユーザーのなかには代理店をぼったくりと評価している人もいるようだが、代理店で働くスタッフのほとんどは超低収入で、個々人の情熱に支えられてることが多い。
  
「住宅ローンが通らない」って愚痴をこぼされることも少なくないし、若手の離職率もめっぽう高い。
 
 
キャニオンについてくるシマノやカンパやマビックやジップは、水面下ではドイツ法人から手配されている。
 
それをジャパン法人が肩代わりするわけにはいかないため、どんな些細な内容でもキャニオンから手配してもらう必要がある。
 
それは根源的にはユーザーのモラルも含めて、だ。
 
 
 
キャニオンジャパン設立から約10年が経ち、発足当時のゴタゴタを知らないショップも増えてきた。
 
フリーダムも何度かキャニオンの取り扱いを見直そうとしたことがあるし、ここ最近も伺いを立てられることが増えた。
 
キャニオンジャパンのフォロー体制が充実し始めて、よしんば日本の自転車界に負担がかからないのなら…
 
 
 
しかし、新製品の説明会や整備の講習会などだって日本の自転車界のお金で運営されている。もちろんサイクルモードや各イベントだって日本の自転車界のお金で開催されている。
 
私にプロパーな情報や知識やノウハウを与えてくれるのは日本の自転車界であり、たとえパーツの流通をドイツ経由で手配したとしても、それを整備する私の能力は日本の自転車界によって作られたもの。
 
だからやっぱり「メンテするだけ」っていうだけでも筋は立たない。
 
なぜなら私は日本の自転車界の一部だから。
 
 
 
最近はGCNのキャニオンゴリ押しがスゴイけど、そういうイメージ戦略もドイツのお金で行われている。
 
日本のショップから締め出されたキャニオンユーザーはコンポやホイールを通販で買うことになるけれど、それをAmazonで買ってVISA/masterカードで支払っていれば結局は日本の自転車界にお金は残らない。
 
小売店に属してる身として、日本の自転車界に属してる身として、思うことはたくさんある。
 
 
もしも自分が日本のサイクルショップの頂点の人間だったとしたら…もしも自分が家系ショップの駆け出し店だったとしたら…外部資本の中規模チェーン店だったとしたら…
 
いろんな視点で見て、結局フリーダムはどこでバランスを取るべきだろうか。
 
 
もっと俗的に例えるなら、たとえば私がキャニオンに乗って全日本選手権に出ようとしたら、いったい何%の人が許してくれるだろうか?

 


2023/1/24(Tue)
本日定休日。
  
ミニカーを飾るためのコレクションケースを新調した。
  
コレが人生で最後の買い替えだと思いたい。
   
  
  
ミニカーの遊び方は、並べて眺めることしかない。
 
おもちゃというのは「バトル+カスタム+コレクション」というのが3大要素。
 
3つすべて揃っている自転車と比べると1つしかないので、他人に価値を示しにくい。
 
 
 
私は…自転車をコレクションとして楽しむつもりはあまりなかった。
 
始まりが移動手段であったため、道具として乗ってナンボだと思ってた。
 
 
でもだんだん乗らないのに処分しないフレームなどが増えてきてしまった。
 
自転車のコレクションはミニカーと違って面積体積がデカいから、飾って楽しむには少々大変だ。
 
 
マグネシウム時代のドグマやモンドリアンの595/596らは、もし本当にちゃんとコレクションとして残すなら相応に飾ってやらねばと思っているのだが…


(facebookより) 

 


2023/1/24(Tue)
サングラスを新調した。

最近流行りのバカデカいサングラスは度入りレンズが作れないということで、結局は今まで使ってたやつとまったく同じやつをもう1個つくった。


最初はレンズだけのつもりだったけど、新品のレンズを作ったらうまくハマらなかった。

面倒見てもらってるサングラスショップからは「フレームもだいぶ消耗してますので…」みたいに言われたので、言われるがままフレームも新調したのだが…


今まで使ってたやつと新品を比べると…ガバガバ具合が一目瞭然。

というかこんなに広がっちゃうものなんだね。
 
  

フリーダムでもやろうと思えばオークリー含めて各サングラスメーカーと契約できるけど、私自身がサングラスに詳しくないので手を出さないでいる。

餅は餅屋であって、フリーダムはサングラス屋ではない。


 


2023/1/20(Fri)
リカンベント。

無線になって組み立てが楽になったバイクの筆頭。
 
 
 
基本的に組み上がった自転車はどれも乗ってチェックをしてる。

だけどまともに乗れないんだよね、コレ。
 
 
 
特に変速チェックなんて、負荷かけて踏み込んでナンボでしょ?
 
そこまで自在に乗れないんだ。
 
 
前輪駆動のリカンベントなんて…Uターンのときどうするんだろ。

上手な人はギューンって旋回できるのかな?



(facebookより)
 


2023/1/17(Tue)
先週の土曜日と日曜日にかけて、自分の自転車をオーバーホールした。

金曜までに使った溶剤が多くて、少しもったいなくて自分用に廃棄せずに残しておいた。


メイン機材の方は1年に1度以上フレームが新しくなるけど、旧機材はなかなか手が及ばない。

自分の自転車は本当にメンテ不精になっちゃう…



整備したのは、ペダル、BB、リアハブ、プーリーの5点、それとリアスポークのテンションの引き上げ。

交換した部品はフリーボディの外側のベアリングと、ペダルのヒールカップ。

リアの駆動系に限ったものだけど、ものすごく調子良くて嬉しい。



フロントホイールとヘッドとワイヤーは……今度やるよ!

や…やれたらやるよ!



(facebookより)


2023/1/13(Fri)
昨日、何年か前の実業団レースの総合リーダーがお店に遊びに来てくれた。

総合を争ってた時期はズレてるけど、その他の木曽村ロードやジャパンカップではいつも同じような位置にいたから、集団内での会話も覚えてる、とにかくすごい人。
 
「てんちょ頑張ってるね、もっと頑張れ」って激励しに来てくれた。
  
 
 
スポーツにおける現役復帰って、ほとんど成功しない。
 
トッププロであればランスアームストロングやミハエルシューマッハですら無論、アマチュアレベルでさえ50人に1人くらいだと思う。
 
  
でも私はどうにかそのうちのひとりに入り込まなければいけない。
 
若い頃は勝手に持ってた回復力、若い頃は勝手に持ってたモチベーション、気力も体力も視力も握力も自力で保たねばならないことが増えた。
 
それらは全てストレスで支えているから、耐えられなくなった人から終わっていく。
 
 
 
フリーダムにくる若い子には、アスリートのことを植物に例えて諭すことが多い。
 
強いフィジカルは生い茂った葉っぱ、それを支えるのは根っこ。
 
みんな立派な枝葉ばかり目にするけど、そこまでに育つには相応の根っこがある。どちらかだけでは成り立ってないんだよって。
 
 
でも歳をとると若い頃は勝手に育ってくれてた根っこを、今では根っこも自分で世話しなければならない。

それを若い頃の私自身が何も考えていなかったわけではない。
 
 
  
 
今の生活は、かなりキツイ時期に差し掛かってる。
 
朝に4時間走ったあと、昼から深夜まで整備。
 
今週から減量も始まったから、低脂質な食事で乗り切らないといけない。
 
 
年末に会社の税金を払い、春先に個人の税金を払い、仕入れが先行するからキャッシュはどんどん減っていく。
 
時間もお金も体力も、どれも支えてくれない時間が続き、穏やかなメンタルで過ごせない。
 
だからこうした人間関係の、短い時間のちょっとした会話が本当にありがたい。
 
サバイバル動画の「貴重なタンパク源だ」に近いものがある。
 
 
  
それでも、フリーダム店長より恵まれた自転車環境を持ってる人は少ないはずだ。
 
もちろん私よりも良い環境で練習をしてる人もいるけれど、ほかの誰かになりたいわけでもない。
  
 
私が羨む数百人より、私を羨む数万人のために、もっと頑張らなきゃいけない。
 
スポーツマンの合言葉はいつでも「オマエならやれる」

 
 


2023/1/9(Mon)
『工具の本』

イタリア工具を取り上げる本はすごく少ない印象だけど、自転車乗りはベータツールが好きな人が多い気がする。

ドイツやアメリカの工具に比べると、ベータもウーザックもだいぶオシャレだしね。
 
 
 
ベータツールといえばオレンジヘッドのT型レンチのイメージ。

ベータはT型レンチの元祖なのでいろんな自転車ショップで見かけると思う。


あとは…フリーダムのスパナはネプロスとベータにしてる。

ネプロスに比べると長くて重くて硬い。自転車レベルなら指先でキュッと閉めるだけで済むので楽チン。



強度テストにおいて、ベータがものすごく硬いというのは広く知られたところ。

この硬さを理由にベータを選んでる同業者を何人か知ってる。

 
 
ただしベータでも負けるくらい硬く固着したボルトだって珍しくない。
 
メンテされてない通勤バイクをナメちゃいけない。


2023/1/31(Sut)
12月31日、夜9時20分、今年最後のマッサージが終わった。

悶絶の一言に尽きる。

痛みを受け入れるので精一杯で、終わった後もしばらく息が乱れてた(る)。



今週の月曜日に受けて、本日土曜日受けて。

練習してはマッサージを受け、治っては壊し治っては壊し。

過去2年間、およそ移転が終わってからは自転車活動を再開したものの、断続的に練習中断に至っては基本的には痩せるためのライドが多かった。
 
 
でも今は間違いなく筋肥大のための練習をしてる、体重問題はいったん置いておくこともできてる。
 
今年の夏まではマッサージを受けても途中で寝ちゃってたけど、今はまったく眠くなることなく…むしろ痛くて受けるのが大変。
 
今日のマッサージは2時間以上に感じた…実際は90分に満たないそうだったみたいだけど…とにかく痛かった。
 
逆説的に練習がしっかり出来てる証拠だと捉える。
 
 
 
この2年間で、とりあえず痩せるだけでそこそこ走るようになることはわかった。
 
それは昔とった杵柄の取るに足らないペダリングスキルだけ。

でも私が目指さないといけないのはそこそこでは足りないE1の表彰台以上。それはP1をいくつか完走するよりも難しい。
 
若さという武器がなくなって、それを補うためにマッサージを使ってるわけだから、マッサージが痛くて受け入れるのがしんどいくらいじゃないと何も戻ってこないんだろう。
 
 
 
 
自転車ってのは、乗れてる時であればあるほど良いスパイラルの中でどんどん勝手に走って行くことができる。
 
逆になんらかのきっかけで悪いスパイラルに入ってしまうと、走りたくなさから抜け出すことは難しい。
  
 
理不尽なことに、ポジティブなモチベーションの種がそうそう沢山ない一方で、ネガティブの種は山のように転がっている。
 
自転車に乗れない理由が仕事にあれプライベートにあれ何ににあれ、ほんの些細なきっかけから次第に走れなくなるまでにいたってしまう、その時間の耐え方こそ大事になる。
 
 
 
過去数年間の私が上手に耐えられてたとは思わないが、今は自転車が楽しい。

大晦日と元日の夜にかけて、はやく練習したくて仕方ない。
 
 
 
リアルで会う人達も、Facebookの人たちも、ホムペの日記を読んでる人たちも、来年もよろしくお願いします。




2022/12/28(Wed)
昨日は定休日、ローラーでメニュー練。

今日はレスト。

指の手荒れとあかぎれが酷いので午前中の早い時間に皮膚科に行き、帰ってから少しだけ3本ローラー、そして1本だけホイール組。
 
 
 
倉庫に余ってるホイールを漁ってくる。
 
ハブのくすみをオマケ程度にとったあと、競輪用リムから公道用のリムへ交換。
  
 
ホイール組んでる最中は手が止められないので、営業時間外の午前中にやってます。
 
こんなの昼メシ前だぜ!(物理)



(facebookより)

 


2022/12/27(Tue)
遅れましたが、以下年末年始の営業の案内です。
 
今年は1月1日が週末なのですね。
 
 
 
26日(月) 13~19時 (通常)
27日(火) 休         
28日(水) 13~19時 (通常)
29日(木) 13~17時 (短縮)
30日(金) 13~17時 (短縮)
31日(土) 13~17時 (短縮)
1日(日) 休         
2日(月) 休         
3日(火) 休         
4日(水) 休         
5日(木) 休         
6日(金) 休         
7日(土) 13~19時 (通常)
 
 
 
31日までに整備を依頼した場合、基本的には7日に納品できます。

遠方発送の場合も、およそ同じ納期だと思います。


 


2022/12/26(Mon)
リムブレーキモデルにおけるワイヤー内装化末期の795エアロライトとヴェンジバイアス。

内部緩衝材の接客説明でお絵描きしたので、転載します。



❌ 1本しかないから音ならない。
⭕️ 1 本しかないと音が聞こえにくい。


こういう表記の違いが炎上に繋がるんだろう。

でも手短な文章に注釈つけてたらキリがないんだよね。


(facebookより)



2022/12/23(Fri)
木曜日のこと。

昨日は26時(今日)まで整備をしていて、深夜に洗車道具を片付けるときにホースリールのバレルを壊してしまった。

バキッ!っと大きな音がして、瞬間なにか分からなかった直後に足元がずぶ濡れになった。
   

 
壊れたのはちょうどプラスチックの部分で…記憶にないほど昔から使ってきたから多少は仕方ないけど、不注意で壊しなければもっと使えたんじゃないか。
 
そしてわざわざ買いに行くその30分の価値がとても高い。


 
(facebookより)

 


2022/12/14(Wed)
オーバーホール。

月曜日、3台。
火曜日、0台。
水曜日、2台。
木曜日、3台。←あした。
金曜日、2台。←あさって。
 
その他部分整備がちょぼちょぼ。
 
 
 
ピークはこの2倍。
 
まだまだこんなもんじゃない。
 
冬は始まったばかり。

 


2022/12/14(Wed)
水曜日、朝から洗車。

今日は朝が一番暖かくて、そこからどんどん寒くなるらしい。

今晩が一番の冷え込み(今冬1回目)になるんだって。

朝ごはん食べてから多少消化されるまで待つのは構わないし、今夜の納車分だけ早朝に洗ってしまって、残りは週末前にまとめて洗えばいい。



ということで今からローラー。

ガツンとローラー。


自転車仲間にエガちゃんねるが面白いと勧められて、最近は3本ローラー中ずっと見てる。

なかでも「初めてマック食べた」ってやつ、アレ面白いね。


自転車のインプレもあんなんでいいと思うんだ。

既存のメディアもYouTubeメディアも案件受けたアンバサダーも、Amazonのヤラセレビューと何も変わらないじゃないか。

ユーザーが求めてるのはいつだって本音だ。

行儀のいい言葉を選んで取り繕ったところで、金の匂いがする文章なんてお付き合いレベル以上には読まないよ?


ライターは初心を守れない事に悩むんじゃなくて、初心を守るための環境作りに悩むべき。

書きたい事を我慢するのは妥協点にはならないんだから。
  
 
 
(facebookより)

 


2022/12/12(Mon)
ボルテックスのホイールのベアリングの話。
 
思ったよりホイールが回らない気がするということで分解。
  
 
 
ベアリング6個の内訳は【写真】のとおり。

ベアリングは2種類使われていて、そのうち#15276の内径が本来15mmであるのに対して、取り出したベアリングは小さくみて14.8mmしかない。
 
これによって内圧が上がり抵抗を生んでる…そういうことだろう。
 
 
原因の特定は難しくなかった。
 
問題はこのベアリングがどこのどいつかということだ。
   
すごい人だな、ホイールの感覚が正確だ。 

 
 
0.2mmというのは、走れなくなったり指で抵抗を感じたりする誤差にはならない。
 
特にセラミックベアリングを使っていれば、球の硬さが精度を補ってくれるものと思う。
 
例えばフルカーボン製のボトムブラケットの精度なんて今も昔も酷くて酷くて酷いから、セラミックベアリングを使って無理やり回してたり、それでもダメでウィッシュボーンなどの連結式アルミカップが登場したという歴史背景があった(る)。
 
 
 
この後の作業としては私が信頼を置くメーカーに交換するが、不満な場合はシャフトを少し削る。
 
それを「内圧を下げる」といい、組み付けというよりもチューニングに近い作業になる。やらずに済むなら越した事ないが、ホイールは他パーツより少し厳しく診る。
 
工場出荷時の精度より良くなるなら、絶対にやらないとも言わない。

今回の交換で如実に差が出るだろう。

例えば60km/hで走っていて脚を止めたとき、メータ読みで0.5km/hずつ減速していくものが0.3km/hずつの減速になる…いわゆる伸びるホイールになる。
  
  
 
初期のボルテックスにはエンデューロ社のセラミックベアリングが入っていたけど、あるロットから別メーカーのセラミックベアリングに変わっている。
 
内部のベアリングがサイレントチェンジされることは、どこのメーカーであっても珍しいことではない。
 
ボルテックスは「理論上最速」を具現化したホイールだから、理論上最低抵抗であるエンデューロ製ベアリングを採用してたんだと思われる。
 
しかしエンデューロは耐久性に大幅な難ありなので、寿命や保証対策としても別メーカーに変更したんだと推測する。
 
  
 
そして結局は日本製のベアリングに変えとくのが最高だということだ。

セラミックがすべてではない...使うけど。

  
  


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