2017/9/23(Sat)
裏ブログ、毎日更新中。

http://freedomtencho.hatenablog.com/


※現在HPが編集できなくなっています。

原因がよくわかっていないのですが、うまく自分のHPにアクセスできず、しばらく交信が出来ない状態です。

臨時休業の知らせなどは、こちらで行ないます。



2017/9/21(Thu)
【店長選手権・岩佐視点】


レース前。

予定では補給は応援に来てくれたお客さんに頼む予定だった。75kmのレースは約2時間なので40分ごとに区切って、最初の3分の1でコーラかポカリを、3分の2終了時点で水を、それぞれ受け取れるのがベスト。

レース前に補給のルールが二転三転して、最終的にニュートラルで水しかもらえないことになった。マズい。2時間で水しかもらえないとなると、スタートの段階でポカリ2本もっていかないと足りない。

しかし自転車にはポカリ1本しか刺していないし、2本目以降のボトルはまだ用意していない。レースはすでに3分前。ポケットには保険としてメイタンの電解質パウダーが2本いれてあり、それをレース中に飲むしかなくなったが、序盤からむやみに動くと後半にかけて糖質が足りなくなるだろし、ポカリそのものを貰えることに比べたらかなり面倒だ。



作戦は、47周回までは最大限に脚を溜め、ラスト3周で単独逃げを主としたアタックをすること。あらかじめチームメイトのサトウさんとカノウさんには伝えておいた。

注意点は、狭いコースに44人も詰め込むので、中切れの対処を誤らないこと。中切れを埋めるのに力を使うのが最悪。



レース展開。以下、敬称略。





1周目。ローリングスタートから50周回開始。50周レースでローリングスタートなので残り49周回かなと思っていたが、51周回じゃんとか思う。

井上大我(さいくるぴっとイノウエ・愛知)のオープニングアタック。井上さんは毎年オープニングアタックをしてくる。個人的に店長選手権の風物詩のひとつ。ビクレッタシドーの中尾峻(沖縄)がつづいて2人で走る。

逃げを作るというよりウォーミングアップの一つして。あるいは初アタックは心の目の薬といったところだろうか。10secでメイン集団が続く。





3周目、同じくビチクレッタシドーの安藤(東京)が追う。中尾君は元JPT、安藤さんは現JPT。二人は強くて仲良しで、店長選手権ではチーム戦はしないとのことだった。店長選手権の中には系列店2店舗2名が出てきているショップもあるが、どこもチームプレーはしてこない。



5周目、中尾がアタックして筧(56サイクル・愛知)が続く。3-5sec。集団の速度は47km/h。逃がす気配も逃げられる気配もないので集団中腹で静観。

岩島(エイジサイクル・東京)と藤岡(シルベスト・大阪)は手の届く位置にいる。前で走っているのは遠藤(フィンズ・新潟)、西谷(オーベスト)、津末(ツスエサイクル・大分)ら。

集団最後方に涌本(スクアドラ・大阪)と小清水(サイクルネロ・東京)。

レース前に知らなかった中では津末が強そうだ。2周目に中尾と井上にチェイシングをかけ、成功させた。走り方も力強い。集団に吸収された時に名前を聞き、ジャージを覚え、マークに入れた。



5-6種目、エスケープ(以下ROF・race of frontの略)2名に追走(以下C・チェイシングの意)が1名。ROF2→C1→C2→メイン集団一列棒状にて時速46km/h。まだ集団は誰もが元気だ。



店長選手権が行われる千葉県の下総フレンドリーパークは、1~3名で逃げるのは強烈にキツく、4名以上で走った場合は4番手以降がものすごく楽。これ肝。

元来、すごくいやらしいコース。終盤に4名で逃げることになるのだが、坂区間の4番手の取り合いは外からでは見えにくい駆け引きだ。

集団中ごろに待機しているので楽でヒマ。 なるべく細かい数字まで書けるようにと具体的な数字を確認しながら、頭の中でブログを書く。





7-8周目。4分間にわたり時速48km/hほどで推移する。パワーメーターはついていないが、NPはおよそ370Wくらいだろうか。

やや中切れが生まれ始めた。力のない店長が疲れ始めてきたようだ。下半身が御しきれずにお尻が跳ねる店長が散見される。

目の前で酒井(バルバワークス・福井)が4mほど中切れをして肘クイをする。酒井さんは序盤から逃げを追いかけることが多かったからな。

ダメダメ!と負わせようとするも首を横に振ってコースを開ける。いやいや、酒井さんは私と同等以上の脚力だし、追いつかないわけないっしょ、単に脚使いたくないだけでしょー。

しょうがないから詰めてあげる。真後ろに藤岡さんがいたので、せっかくだから「バンシィ!バンシィー!」と茶化しながら前を詰める。藤岡さんは笑ってた。

「中切れは万死に値する」

酒井さんに貸し1。



9周目。坂を上り終わった後に集団は一気に28km/hへ落ちる。みんな疲れたかな?前方は西谷と遠藤がダンシングしている。

西谷さんを先頭にしてアタックするとモリモリ追ってくるので、不発に終わることが多い。西谷さんを先頭に出して西谷さん本人が緩めたらそりゃ誰も行きたがらないさ。

とはいえ20分に及ぶ48km/hのアタック合戦のあとで、それまでドンパチしていたメンバーは少し休みたいところだろう。

ここはひとつのアタックの決め所だ。

問題はそのアタックで最後まで行けるのかというところと、それを自らやる必要があるのかというところ。誰かしらアタックするだろうけど、自分で行く必要がどこまであるのかと迷いながら坂を上る。てれんこてれんこ。



11周目。下り坂で速度は戻るも登り坂を終わった後の平坦でもまだ緩んで、先頭は横に広がった。集団の真ん中から踏み込んでいって逃げを打つ。本日1回目の踏み込み。あーぁ。残り3周になるまで脚ためるんじゃなかったのかよ。

速度は56km/h。今日イチで速い。大外から捲ってきた岩島と完全に逃げのタイミングが被る。後ろは間髪いれずに追ってくる。とにかく速度が速いため、距離差はあるが秒差が無い。到底逃げ切る雰囲気ではない。

後ろを見て岩島さんと頷き踏み足を辞め、カウンターで中尾と井上大我が出ていくが長くはもたない。



余談。

レース序盤のバチバチがひととおり終わった後に、田中(ワイズロード・埼玉)が一人で飛び出していった。私は真後ろにいて...見送った。

田中店長、ホントごめんなさい!ちょっと一緒に行く気になれなかった。ホントごめんなさい、ごめんなさい。レース3分の2を残して田中店長にご一緒する気にはなれませんでした。ホント、ホントごめんなさい。

田中店長一人旅にて、しばしの癒しタイム。

集団は補給で水を貰ったり、クリート外してストレッチしたり。速度は38km/h、出力は140Wほどの平和な時間。田中さん、ちょっと悪いけどもうちょっと頑張ってて!

しばらくこのまま放置プレイでいいんじゃないかとおもっていたけど、中尾君が追っていった。中尾君、アタックしてチェイシングして、田中店長まで潰すのか。節操無しだな、と集団中腹にて。





18-20周目。

およそ強い店長達が前に集まり始めた。というか力の乏しい店長が前に出てこなくなった。ここからが本番。少しピリピリ。



21周目。坂手(バウンス・埼玉)と安藤が抜けていく。

ROF2にチェイシング無し。確かに強い2名だが、3分の1での2名逃げならば特段危険な逃げではない。チェイシングの発生にだけ気をつけながら、少なくとも自然と落ちてくるだろう。



25周目。

筧が一人逃げ。容認。目測で15-20sec。

集団は44km/h。筧さんは46km/hほどで走っているのだろうか。

3年前に私が単独逃げをしたときは、12周回で脚が厳しくなった。だから筧さんが一人で逃げ続けたとして、35周目前後に落ちてくると予想。

すこし集団後方で落ち着いててもよいかな、と。



30周目。

予想より早く筧が吸収。ゴローさんも目いっぱい走っていたわけではなかろうに、見極めが素晴らしい。次の展開に備える。



34周目。

集団が緩まった。38km/h前後で登っていたはずの坂区間が33km/hにまで落ちる。

本日2回目のアタック。脚溜め作戦はどこへやら。

5m前方にいた筧を拾い上げて1周踏む。アナウンスは聞こえないが、プロトンとの差は目測15-20sec、300m超。

残り15周回からの逃げ切りは非現実的ではないが、2名では無理。あと4人は来てほしい。できれば西谷さんと岩島さんクラスにチェイシングに来てほしい。



35周目。

誰も来ないので踏み辞めて次の展開に備える。

アタックして筧さんが付いてきたときが54km/h。そこからチェイシングを待って47km/h。エアロポジションで出力を下げ「8割で待ちましょう」と告げる。

筧さんは「俺はもう9割だけどな!」と。単独逃げから回復しきっていないのかもしれないし、端にブラフかもしれない。



36周目。

吸収。吸収されたとたんに一気に集団の追走は崩壊、3列になって牽制状態。周囲の確認のためにメーターを見る余裕はなかったが、体感で30km/h未満。

安藤さんがスルスルっと抜け出していく。

吸収された直後だったので少し嫌気があったが、かなりぬるーっとした抜け出しだったので、「これについて行くのに力は要らない」「これについて行って、もし見逃してくれたらラッキー過ぎる」「もしこれで逃がしてしまって追う立場になってしまったら、残り周回的にイヤだな」の3点から、安藤さんの後ろについていくことにした。つまり付き得だったんだ。

安藤さんが先頭交代を促しても拒否して頑張ってもらい、一定のギャップが作られるまでは引かない。しばらくして津末と藤岡がブリッジしてきたので回しに入る。集団との目測は20-25sec。



37-44周。

安藤-岩佐-津末-藤岡の4人逃げ。集団との目測は20-25sec。

4人で逃げ始めてから7周ほどたつが、ビューティフルローテは4周で終了。

以後ずっと化かし合いが続く。藤岡が「キツイっす」と先頭交代を1回パスしたのを皮切りに、続いて津末がパス。私も辛いの嫌いなのでパス。安藤さんは変なタイミングでニュートラルに水を貰いに行って、つまりパス。

みんなが先頭交代をちょろまかそうとしている状態で自分だけ全うに回ったら絶対ダメ。顔は辛いふりして脚は最大限にオフ。4人逃げだがローテは3名。そしてその3名よりとにかく少ない力で走らないといけない。特にスプリンターの藤岡さんを背負っているわけだし。



後方確認は最後尾で。4名が4名とも後方確認しないわけないのだが、後方確認する余裕があるなら踏めと言われる。建前上ね。だから後方確認は最後尾でする。

後ろから小清水と荒上?(ファンサイクル・福岡)が追ってきているのが見える。この2名が追走失敗すれば4人でのスプリントがほぼ確定的だが、追いつかれたときの展開を考えると、100%では踏めない。4名の中での化かし合いと、チェイシング2名の可否。2つの課題に挟まれる。

残り7周回でC2が+12-15sec、プロトンが25sec。追いつかれるかどうかはものすごく、ものすごく微妙。追いつかれないためにペースは上げたいが、他の3名よりも脚を使いたくないというのが本音。



46周目。

ROF4名にC2名がブリッジ成功で逃げは6名、さらに1人きて7人逃げvsメイン集団。

逃げ集団のメインエンジンは小清水と荒上にチェンジ。最初から逃げていた4名は露骨に後方で車間を開ける。当然。



48周目。

逃げ完全吸収。4名逃げから実質2名逃げになり、速度が落ちたので、これも当然。

というかプロトンがデカい。埋もれすぎるのはかなり危険だ。



49周目。

中尾アタック。中尾はゴールまで視野に入れた踏み足に見える。中尾君の脚なら最後まで一人で行ける力がある。

行かせちゃダメだと思い、反応する。このまま中尾くんに踏ませて、タレたところでカウンターし、その時にもしギャップが開いてくれていたら勝てるかも、と。どうなるかはわからないが、中尾くんと心中するつもりで。



49.5周目。

中尾が死ぬ。レース後談では、私が後ろに確認できたから踏み辞めたとのこと。いなかったら最後まで100%で踏んでいたらしい。

中尾アタックの岩佐カウンターからの筧カウンター。心が弱くて反応できない。中尾君に反応するために脚を使っていた直後なので、人任せにしたかったのが本音。

でもああいうのって、自分から真っ先にいけない時点で負けてるんだよね、体も心も。



50周目。

筧逃げ切りで単独ゴール。

2位藤岡、3位涌本、4位岩島。

藤岡テメぇさっきキツイって言ってローテ飛ばしただrくぁwせdrftgyふじおlp。

うむ、スプリンターってすごいよね(冷静)。

スプリントは別腹って理解できない。私のスプリントは脚を残すべく残しての踏み足だから、自身がスプリンターだとは思っていない。



1位が望めない以上、集団の最後尾でゴールすることにしている。

「勝利こそすべて」

中途半端に埋もれるより、目立つ位置の方が価値がある。応援してくれている人に手を振ってゴールラインを切る。

走り終わったあと、筧さんに「教えてやるよ、レースってもんよをー(噛み)」と言われる。

よろしくお願いします。





レース中に強いと感じたのは、筧五郎店長と井上大我店長、中尾店長、津末店長。

特に筧店長は、脚も強いし、頭もいい。レース展開の見極めが非常に正確。ラスト49~49.5~50周のカウンターアタックは心が続かなかった。



中尾店長は49周目のアタックは、上手くいかなかったが上手くいく可能性もあったし、そのあとの筧店長のアタックは上手くいかない可能性もあったが上手くいった。

私は3年前に逃げてうまくいかず、昨年とおととしは集団に待機して上手くいかず、今年は逃げて上手くいかなかった。



運要素はけっこう強めだと思うんだよね、店長選手権。

その中で大事なのは、勝ったか勝たなかったか、なんだ。

私は勝たなかった。それが重要なんだ。



また来年だね...。


2017/9/18(Mon)
アメリカトイザらスが破産申請だそうな。

おもちゃ屋業界が厳しいのは何年か前から言われていたけど、業界を代表する企業の破産がヤフートピックスに載るようだと、業界全体としても末期的だろう。



街のおもちゃ屋さんをハローマックが駆逐して、そのハローマックがトイザらスに潰された。そしてトイザらスが今アマゾンに殺されようとしている。

トイザらスはアマゾンに対して価格で対抗しようとしたけれど無理だった。どんなに値引きをしようとしても店舗を構えて家賃を払う以上、通販と同等以下にはならないからだし、値引きを嫌がるメーカーと板挟みだったであろう点は同情する。





4年くらい前、フリーダムの隣のテナントは釣具屋さんだったけど、無くなってしまった。釣り業界も風前の灯火だ。ゴルフ業界も、家電業界も、書店もみんな潰れそう。今はおよそ小売店のほとんどが厳しい。もちろん、自転車界もだ。

街の電気屋を潰したヤマダ電機も、町の本屋さんをつぶした大型書店も、みんなアマゾンに潰される。

ロードバイクとておもちゃみたいなものでサ。

スポーツサイクル業界は...街の自転車店が各地域の大手チェーン店に潰しきられる前に、ハローマックごとアマゾンに飲み込まれようとしているイメージだろうか。



小売店が厳しくなるとメーカーが先に死ぬ。

通販はあまりに多くの雇用を殺すから、私は行政からいずれ何らかの規制や制限がかかると思っている。しかしはたしてそれが間に合うかどうか。施行されるまでにどれほどの会社が残っているか。残された焼け野原にどれほどの商売人が帰ってくるか。



小売店の無い街など、死の町だ。人は家に引きこもり、インターネットでウィンドウショッピングする。自分が欲しいものは宅配業者が持ってきてくれる。

そりゃぁもうベンリな時代が待っているさ。





スポーツサイクル界の救いは、整備工賃があることだ。

モノを売ること以外のお金の作り方がある。たとえ商品を一切置かなくなっても、整備需要だけで食べていける可能性がある。



フリーダムでは、ライトとシューズの在庫はほとんど置かなくなった。

ライトは把握しきれないほどのメーカーから膨大な種類のライトが販売されている。どんどん新しい商品が追加され、あっという間に廃版になり、しかし1つひとつの単価は低く、展示に必要な店舗面積に対して利益額が割に合わない。

シューズも同様だ。メジャーなメーカーだけでも10を超え、グレードがあり、サイズがあり、カラーがあり、毎年デザインが変わってゆく。かさばる箱が積み重なって、単位面積当たりの利益額が家賃を上回ることはない。



そして何よりこの2つは通販に致命的に弱い。

だからSHARPやTOSHIBAが赤字部門を切り捨てたのと同様、フリーダムはライトとシューズ部門を切り捨てた。



でもきっとライトやシューズこそ、ユーザーらが実際に手に取って試したいものなのだろう。

ライトは、メーカーのイメージ図や公称値だけでは信用ならないから実際に点灯させて夜道を照らしてみたいだろうし、シューズも最終的な決定は試し履きをしてみないと下せないだろう。

しかしユーザーが試してみたいと思う製品は、小売店としては試させてあげられるだけのコストが回収できなければいけない。

買う側がやりたいものほど売る側がやれなくなっていくが、それはおよそ買う側が望んだものだと思っている。

私は工賃で作ったお金が赤字部門と相殺されないように、商品を売る赤字部門は切り離していく。

そうして気に入らない部分をどんどん切り捨てて行って身軽になった末に気づくのだ。

モノを置いてない店など、通販の下位互換だと。



「成長していると感じなければ、それが後退している証だ」という言葉があるけれど、小売店は商品が減り始めた時点で終わりの始まりだ。

トイザらスは通販に価格競争を挑んで死んだ。家電業界も通販に価格競争を挑んで死んだ。さて、自転車業界はどうするのかな?


2017/9/18(Mon)
ディスクブレーキのモデルが多い。

新作というよりは、既存のモデルのディスクブレーキ化の流れ。

ただし昨年と違い、エンデュランスモデルのみではなく、ガチレーサーモデルまで波及しているのが2018年。


代理店の営業さんから、「ディスクブレーキはどうですか?」と聞かれることがほとんどだ。

その質問に対しては「市場が受け入れるにはまだ3年はかかる。勧める理由が無いから、まだフリーダムでは売れない。でも5年後にはハイエンドモデルからリムブレーキモデルは無くなっていると思う。そうなったらユーザーは買わざるを得ない」と答えている。



ロードバイクにおけるディスクブレーキ化は、今のところメリットもデメリットも無いように思う。

あるとしたら、ディスクブレーキ化に合わせて太くなったタイヤに乗り手の出力が追いつかない事くらいか。

軽自動車に太いタイヤを履かせて、非力なエンジンに強力なブレーキシステムを付けて走っているイメージだろうか。使えない武器は無いのと同じだ。



あとは火傷問題。SNSなどで、高温になったローターに触って火傷する報告が絶えない。

ある程度機材の扱いに慣れているはずのプロライダーでさえ火傷するのに、一般ライダーが火傷しないわけがない。その時の責任の所在や対処の方法は...今から輪界は考えておかないといけない。

それはユーザーから訴えられた時の金銭的な対処として。あれほどにブレーキローターがむき出しなんて、どう考えても危なすぎるもの。面取りしたから安全だなんて、世間一般の感覚じゃない。


2017/9/5(Tue)
オバホ後の洗車。

マットホワイトは嫌いだ!とか言いつつ。



マットホワイトは洗うのも一手間あってめんどくさいけど、何よりも拭き上げが大変。

本当に厳密なことを言うと、ウエスについたちょっとした油分すら跡に残る。作業台から降ろす時に手で触るなんてもってのほか。ホコリをハタキでハタこうものならハタキで汚れるのがマットホワイトだ。



だから拭き上げの際は新品のウエスで拭きたいところだけど、とはいえマットホワイトの自転車を洗車するたびにウエスを新品にするわけにはいかない。

じゃあどうするか、っていうのがそれぞれのお店の工夫なんだと思う。

フリーダム?うちはホラ、あくまでサービスであり、テキトーだから。




マット塗装は、約3年ほど前に、パッガーニやケーニッグセグなどの一部の超スーパーカーで流行ったことに起因する。

スーパーカー=マット塗装=高級

みたいな図式とイメージが定着し、それが自転車にも転化した。塗装自体が軽量であることも追い風だったろう。



海外では、およそ自分自身でクルマの洗車をしないらしい。ましてこのレベルのスーパーカーを所有する階級の人たちであればなおさらだ。

スーパーカーを超えたスーパーカーをさらに超えたスーパースーパーカー...

専用のガレージで、専属に洗車をする人が付いている。マット塗装の手入れが難しいのは自明であり、プロに任せる。



しかし海外の、プロの、スーパーカーで起こったそれを、日本の、アマチュアの、ロードバイクに転用したらどうだろうか?

洗車は自分自身でやる。プロの設備を使ってプロの技術でやるわけじゃない。車と違ってエンジンむき出しの自転車。

グロスの塗面にワックスかけるのだって四苦八苦しているのに、マットを綺麗に仕上げられるわけないだろう。

綺麗に手入れされたマット塗装、ましてマットホワイトなど、まずお目にかかれるものではない。


フリーダム?うちはホラ、あくまでサービスであり、テキトーだから。


2017/9/5(Tue)
モデルはアルミのキシリウムpro。チューブレス最大の懸念であるパンク時のメンテ性を克服したチューブレスホイールシステム。

私はチューブレスホイールにはかなりネガティブで、いつ無くなってもおかしくない、いつ無くなるんだろう?くらいに思っている。



上記ホイールに乗った感想としては、

①縦回転は悪くない。

②軽さも合格点。物理的な軽さは高級チューブラーに匹敵する。

③ダンシング時の挙動も悪くない。

④タイヤが柔らかすぎて剛性が無い。カーブ怖い。

の4点。マビックのチューブレスホイールの推奨空気圧は5~7barとのこと。私の体重は70kgということで、とりあえず6barでテストした。



①②はおよそ申し分なし。ロングライドでこのホイールを使用するとき、チューブレスで走るのもやぶさかではない...くらいには思うことが出来る。

③ダンシングのキレはスポーク~リム~タイヤのバランスが大事で、どこが欠けてもいけない。このチューブレスキシリウムは縦方向にはずいぶん柔らかく感じたが、その割には横剛性がとても高くて奇妙な印象だ。フランジを可能な限り広げてあるので、そこが原因なんだろう。スポークがリムからはみ出す面積が増えるわけだから、超高速域になればネガティブに反転するところではあるけれど。

④カーブ怖い。手で容易にハメられるとあって、タイヤは相当柔らかく作ってある。走行時の印象としては、タイヤの変形量があるというよりもタイヤの剛性が無さ過ぎてずるずる滑る感覚。とてもこれでダウンヒルをしようとは思えないし、①②③をすべて覆して選択を見直すレベルである。



それぞれ、①②はポジティブ、③も9割ポジティブ、④はネガティブな内容。

営業さんにそれらを伝えたところ、私の体重で6barは低すぎるので7barが適切とのこと。だったら最初から7barでやってよと心の中で思いつつ、もう一度7barで走る。



①②③はおおよそ同じ。①に関しては快適さを維持しながら路面抵抗が減っていたようで、好印象が飛躍的にアップ。

肝心の④は、やや改善された、程度の感触。



70kgで7bar入れたとして、それでもまだタイヤが柔らかすぎて潰れすぎて変形しすぎて、倒していくのがかなり怖い。その怖さが慣れの範囲で納まっていくのか、あるいはダメなまま改善されないのかは、今回の試乗では分からない。

私が愛用しているヴェロフレックスと、マビック・イクシオンのクリンチャータイヤとが違いすぎていけない。

④に関しては、かなり甘く評価して、「保留」。





余談だが、個人的なマビックのイクシオンの印象は、

●クリンチャーはダメ。●チューブラーは良し。

マビックのチューブラーはかなりイケてる。速いし、安定感あるし、グリップにも信頼感がある。耐パンク性もかなり良い。ミシュラン程度であれば完全上位互換とさえいえる。

一方のクリンチャータイプは、あまりにロングライドに寄りすぎていて、万能感に欠ける。ふわふわでボヨンボヨンしていて、快適だけど快適さしかない。似ているのは名前だけだ。

チューブラー=レース用、クリンチャー=サイクリング用と割り切った設計はわかりやすいし合理的かもしれないけど、一方でバランスが悪く走り方に制限が強くかかる。



マビックのタイヤはクリンチャーがハッチンソン製、チューブラーがトゥーフォー製。営業さん曰く、市場の評価が安定してるのはやっぱりチューブラーの方だそうで、クリンチャーはかなり好き嫌いが別れるとのこと。

クリンチャーはブリジストンの性能が良すぎるのもあるだろうけど。



結論としては、キシリウムproにおいてチューブレスは及第点。

仮にマビックからスポンサーを受けてレースや日常で使えと言われても、かなりポジティブに受け入れて使えるレベル。個人的には最上級の評価。

仮に15万でホイールを1本買えと言われたら、キシリウムのチューブレスか、キシリウムのナローリムにブリジストンR1Gの23Cの組合わせか、シャマルにヴェロフレックス・コルサ22Cの3択だ。




2017/8/4(Fri)
仕事はヒマ。夏だからね。

基本は冬に整備をして、春夏秋に乗ってもらう。

フリーダムがこの周期で動いている以上、フリーダムの夏の整備はトラブル系の対処が多い。パンクしたからタイヤ貼り替えるーとか、チェーン使い切ったから張り替えるーとか。たまにボーナス出たからフレーム買うーとか。

私からみれば、ヒマなのが何より。みんな元気にトラブルなく乗ってる、なによりの証拠だ。

いやほんと、夏に消耗品のトラブルばっかりだと、フリーダムは冬になにやってんだ!ってなるからね。







ロードバイクにおいて、整備は1年に一度やっておけば、そうそう春夏秋でトラブルが起きることはないと思っている。

もちろんユーザーが無理な動作で壊しちゃうことはあるけれど、そんなのは私は知ったこっちゃなくて、つまり消耗品的な壊れ方はしないんだ。




基本的に自転車は金属とアブラとゴムの塊であり、そのうちのアブラとゴムのお手入れがオーバーホールだ。

ホームページに書いてある「1年に一度オーバーホールで3万円!」ってフリーダムでは言っているけど、あれはわかりやすく言ってるだけで本当は違う。

本当はヘッドベアリング5000円、BB5000円、フロントハブ5000円、リアハブ5000円、ワイヤーバーテープ交換で10000円、その合計が30000円なんだ。

しかし同じ回転系でもヘッドベアリングやフロントハブは1年に1度で済むかもしれないし、リアハブは1年に2回やらなきゃいけないかもしれない。選手クラスになればワイヤーは年3回交換する必要があるレベルの人もいる。

だから本当は自分自身でオーバーホールの周期を把握する必要があり、全部いっぺんに持ってくる必要はあまり無い。




でも、ユーザーが自分自身でバイクの状態を把握して、オーバーホールの周期に当てはめてチェックを依頼するというのは難しい。

だから、とりあえず1年に一度やっとけばなんとかなる、みたいな言い方をしてるんだ。

加えて、たとえば週末に100km走る人...土日で200km...月800km...年間9600km程度しか走らないサンデーライダーであれば、1年に一度だけの整備であっても、なんとか私が保証してあげられる範囲にまとまると思ってるんだよね。







まずはお客さん達に、①自転車は金属とアブラとゴムの塊なんだよ、それから②アブラとゴムは定期的な管理が必要なんだよ、③アブラとゴムの消耗度は時間的なものと使用頻度によるものの2つの軸があって、どちらのタイミングが先になって整備に入るのかは、本当は自分自身で把握しておく必要があるんだよ、の3つを理解してもらうところから始まる。




実際に消耗しているかどうかを判断するのは難しいし、それを判断するのは私の仕事。でもその3つのことをユーザーが理解してくれているだけで、自転車のトラブルはかなり減ると思っている。


2017/8/1(Tue)
ここ数ヶ月の自転車メディアの新型車特集をみて気づいただろうか?2018年の新型バイクは、全体的に細身のパイプが多いのだ。

これは2つの方向からアプローチがされていて、ひとつ目が空力。カムテールと涙滴形状の二つの方向性が争う中で、単純に細い事、物理的に小さい事が空力的に良いとされるようになった。
いや、小さく細い方が空気抵抗が低いのは最初からわかっていたが、それが素材的に許されるようになったということだ。

小さく細くした時、強度的にも強くするためには肉厚にする必要があったが、それは軽量化と相反していた。
また、軽くするために各チューブは太く丸くして剛性を確保するのだが、それは優れたエアロと相反していた。

それが素材の革新とともに、細く小さく扁平したパイプでも十分な横剛性と捻れ剛性が両立できるようなってきた。


今私が言ったことは、特にどこの文献等にまとめてあったわけではない。いろんなメーカーの主張や第三者研究を結論を、自分自身で大まかな流れとしてとりまとめ総括したものであり、皆の記憶の中にどれほど留めるべきかは定かではない。しばらく経ってこの話が事実的に本当だったとして、そういや昔そんな事を誰かが言っていたかもしれない、程度のものである。



細く小さく、扁平してるのに横剛性や捻れ剛性が高い。出来れば壊れにくく。およそロードバイクとして夢のような話が、素材の進化とともに実現化できるようになってきた。まだハイエンドに限った話であり、コスト的にトップダウンが出来る段階ではないけれど。

未来的に見て、その兆しは2018年であるかもしれないのだ。



2017/7/31(Mon)
ルック、ZED2クランク。

ZEDクランクは596の前期型についていたもの。695でなじみのあるZED2クランクは2009年度の596が初出。795からはZED3クランクになり、ZED2とZED3は併用されている。


右クランク~スピンドル~左クランクが一体成型のZEDクランクは、クランクの理想形態。BB65はキワモノ扱いされてるけれど、現状のホモロゲから理論を逆算して突き詰めていくとこんな形になる。

基本的にBBのベアリングは、①基本的に大きいほど良い。②出来るだけ外側にある方がいい。③フレームに直接圧入されている方が良い。の3つ。



シマノは右クランクから中央のスピンドルまでの剛性は高いものの、左クランクをハースカップリングで取り付けているところが弱点となっているのは広く(?)知られているところ。左右クランクからスピンドルをある程度一体で作り、中央でスプライン式に合体させるカンパクランクの方が最終的な剛性が高い。となると最終的に④クランクアームからスピンドルまでを完全に一体成型で作るのが一番良い。

①②③④をすべて実現させようとした結果がBB65とZEDであり、自転車の心臓が理想論で出来ているZED系クランク (あるいはZEDクランクが付いた自転車) が速くないわけないんだ。



ZED系クランクの弱点は変速性能とメンテ性といわれるけれど、実は変速性能に関しては全然悪くないんだ。

たしかに昔は確かにアレだったかもしれないけど、その昔でさえ走行性能を差し置いて差し替える必要性はあまりなかった。変速性能はどうにもシマノサイコー!という風潮があって、あたかもシマノのフルセットで揃えなきゃ変速性能は最悪だ!とか変速性能の悪い自転車=自転車全体の性能悪い!っていうかんじの風潮があるけど、別にそんなことないと思うんだよね。



というのも走っている最中は常に付きまとう回転性能に対して、変速頻度の低いフロント変速を優先する理由はほとんどないと思うからだ。

現在のZEDリングの変速性能は、シマノ・デュラエースを100だとすると95くらい。対してデュラクランクの走行性能を100とした場合、ZEDクランクのそれは130くらいだと思う。

だから変速性能においても大して変わらない変速性能のために走行性能の高いZEDクランクを採用しないというのは、理にそぐわないと思う。



695が発売直後のZED2クランクの純正チェーンリングの変速性能の悪さの解消法のひとつとして、写真のように7800系デュラエースのチェーンリングを使う事だった。わりと今でも通用する方法だと思っている。

私が店長選手権を勝ったその年は695にZED2クランクを使ってカンパのEPSで組んでいたけど、その時のチェーンリングは7800系デュラエースのユメヤリングだった。カンパのコンポに対してシマノのリングを大っぴらにアッセンブルするのは嫌だったけど、ニッチでマイナーなユメヤならバレないだろうということだった。おかげで当時は「使用してるチェーンリングは何ですか?」ってメールがかなりの数送られてきた。

2013年はまだホビーレースに出ていたこともあってか、年間で13戦9勝2位3回3位1回という成績だった。世間的にカンパのEPSはデュラエースより変速性能が悪いとされるけど、仮にスプリントレースであったとしても勝負の結果に影響するとは思っていない(少なくともホビーレースでは)。



メンテ性は確かに悪い。

しかし少なくとも自分でやらない人にとってはほとんど関係ない。あるいはメンテ性っていうのは、最終的に整備する人間の慣れによるところが大きいと思う。

だから機材を選ぶうえで整備性が最優先される必要は、プロチームでもない限りはあまりないんだ。


2017/7/31(Mon)
今週の水曜日はウィリエールの展示会だ。特に予定がないものだと思っていたけれど、服部産業の展示会があったか。



服部産業の展示会は火曜日から木曜日の3日間。

3日間の開催というのは展示会としては珍しくて、普通は火水か水木の2日間であることが多い。水曜日のみというのも珍しくない。

代理店の中の人は移動を含めて月曜から金曜日まで出払う事が多く、大阪の代理店が関東に来たり、関東の代理店が大阪に行ったりすると1週間まるまるコンタクトが取れないことも少なくない。

展示会シーズンでは代理店の主要スタッフは全国あっちこっちを巡っているから、ケータイに直接連絡が付く代理店と付かない代理店とで、かなりの差が出る。自転車業界はアナログなんだよね。



展示会は東京と大阪の2会場で行われることが多く、名古屋や福岡、仙台など3か所以上で行う代理店は限られている。スタッフ5~10人を3週間以上にわたって数か所移動させるコストを払えるような大規模な代理店は、自転車業界には限られているからだ。

最近は(関東地方から見ると)、大阪の代理店を中心に、神奈川で展示会を行うところも増えた。大阪から東名道で移動して首都圏で展示会を開こうとしたとき、都内までくれば移動費もかさむしは宿泊費も高いだろうし、会議場テナントや駐車場借りるのだって都内の方が高いだろう。それを横浜などで済ませてしまえば、都内で行うよりかなり安く済むはずだ。



スポーツサイクルはあまり儲かるシステムをしていない。定価、希望小売価格が値引きありきの価格設定ではないにもかかわらず、割引で売るのが当たり前となってしまったからだ。

小売店の利益率は基本的に、4割を超えるとぼったくり、3割を下回ると倒産レベルと言われている。単純計算、合格点は35%といったところだろうか。自転車業界も例外ではない。

スポーツサイクル業界の利益率から言えば、商品を定価で売って工賃もきっちり取ってギリギリ4割を超えるかどうかである。整備工賃が発生するタイプの小売店としてはかなりカツカツな数字だよね。仮にセールで15%も20%も値引いてしまえば、利益率30%というのは到底達成しえない業界なんだ。



バイクパーツはそれなりに単価も高いけど、展示面積もそれなりに必要だから、店舗面積あたりの家賃に対する商品単価はギリギリ。私はお客さん達に仕入れや利益率をしゃべるのをはばからないが、それはしゃべったところでぼったくりと思われてしまうような数字ではない(...それどころか同情すら受けるレベルだ...)からだ。

30%を守れないとなると、薄利多売を強いられる。薄利多売は言い換えるとアルバイトを採用しないと採算が合わなくなることなのだけど、整備業にとってアルバイト制は雇用側からもユーザー側からも一定の抵抗がある。



それで、製品を定価で売って工賃もきっちりとれているショップが多いかといえば、そうではない。日本人は工賃を払いたがらないという一般論は肌で感じるし、定価販売を実現できている店は首都圏では極少数だ。

商売は安く仕入れて高く売るのが理想だけど、あまり現実的ではない。自転車業界としては高く仕入れて高く売るのはダメ、高く買って安く売るのも当然ダメ。基本的に自転車業界は安く売るのが前提条件になってしまっているから、商売を存続するためには安く仕入れないといけない。昨今流行りのコンセプトストアの源流はここにある。とにかく徹底的に取扱いメーカーを絞って、大量購入大量仕入れに傾倒するんだ。

メーカーが展示受注会の時期を速めるのも、お店がコンセプトストア化するのも、原因は同じところにある。つまりは独占市場による囲い込み運動なんだね。





私は商売に対して古典的で、よく言えば理想主義をしている。

古典的な商売の考え方とはつまり、お客さんの数は最初から決まっていて、無理に増やそうとしても増えないし、無理に売ろうとしても売れないという考え方。

フリーダムでモノを買う人や年間売上高などは実は最初から決まっていて、経営者側はその理論値に近づける努力をするという事。セールをしても売れないものは売れないし、売れる商品は特に何もしなくても勝手に売れるというのが最初から決まっているという考え方だ。



理想主義と言われる理由は、ユーザーが欲しいと思ったものが他の何物にも邪魔をされずに購入できる点。店側に不良在庫として余ってしまったものはどうにか売って現金化しないといけないけど、理想主義的には店側の都合で不適合な製品を押し付けたり、セールで誘惑したりせずに、消費者が純粋に欲しいものを買わせてあげられることにある。

この”買わせてあげられる”というのが重要なポイントで、たとえばカンパニョーロが欲しい人に無理にマビックを売らなくて済むのだ。



特価品セールなどがこれの対極にあり、つまりセールってのは割り引くから不良在庫を解消してよ!って話だ。「お客さま感謝セール」なんてのは体のいい宣伝文句で、本当に良いものはセールをしなくても売れるし、セールは余ってしまってセールをしないと捌けない余りものである。 セールするにはセールされるだけの理由があるんだけど、それを感謝という言葉をつかってごまかしてるんだ。

カンパニョーロが欲しい人にマビックを売ったり、マビックを欲しがってる人にカンパニョーロを渡す理由は、常にお店側にある。 カンパニョーロが不良在庫として余っちゃったから現金化のためにマビック欲しがってる人にセールかけて押し付けたり、カンパニョーロよりマビックの方が利益率が高いから変にマビックを強く薦めたり。



つまり私は、ユーザーが欲しがっているものを店側の都合で捻じ曲げることを、最大に邪なことだと考えているんだ。



フリーダムが、可能な限り沢山のメーカーと契約したいと考えているのは、つまりお客さんたちが望んでいるものをフリーダムから提供できるようでありたいと思っているからだ。

自分が欲しいものが自分の贔屓にしている店で取り扱えない時、お客さんたちは葛藤するだろう。フリーダムで買いたいという想いと、自分が欲しいものを買いたいという想いとで。お客さんが欲しいと思っているものがフリーダムで買えるなら、そうした葛藤は産まれない。

その代償としてフリーダムは多数のメーカーと契約し、莫大なノルマを受ける。大量の不良在庫を抱えて、現金化の労力が多大なものになる。普通はそれを避けるためにメーカーを絞ってノルマを下げて、仕入れ値を下げて現金化をしやすく備えるんだけど、フリーダムは真逆をいっている。

その行動の根底は、基本的なお店の維持費や私の生計、あるいは在庫の仕入れ金額までの全てを整備工賃でまかなってしまい、どれほど大量の在庫を抱えたとしても、それを工賃からの収入でペイすることで、不良在庫の現金化の必要性そのものを無くしてしまおうというコンセプトである。



フリーダムを始めてから9年ほどになるが、まだそのコンセプトは100%達成できていない。

実は製品を一切飾らなくてもいいなら工賃だけでフリーダムが成り立つところまでは来ている。ただし、まったく物を売らなくても在庫展示が出来るところまでは来ていないのだ。

年々代理店のノルマが増える中で、取り扱いメーカーは増えたり減ったりしているものの、どちらかというとメーカー数は拡大傾向にはある。フリーダムと私の維持は工賃で捻出し、商品が売れた時の利益で在庫を拡大しているイメージであり、あと一歩ばかり足りない。





しかしこれは...夢半ばでついえることになりそうだ。おそらくもうすぐ出来なくなる。

物販は通販が主流になるからだ。

これから先、どんどん通販に抵抗のない世代が増えてきて、店は通販のショールームとなり、店頭展示は減るだろう。通販は増えこそすれ減らない。店を構えて家賃を払い、商品展示や代理店コストを請け負うセクションは無くなる。

一生懸命働いた結果が通販のショールームだなんて、バカバカしすぎてやってらんないからね。

実際に目に見えて小売店って減ったと思うんだ。商店街がシャッター街となって久しいけれど、商店街を潰したショッピングモールだって平日は閑古鳥だしテナントも空きが目立つ。当然の流れなんだよね。世の中の流れに自転車業界だけが逆らえるわけではないし、自転車業界の流れにフリーダムだけが逆らえるわけでもないんだ。



フリーダムでいえば...現段階で、工賃だけで生計が成り立つなら、リスクが高すぎる商品の展示や物販は切り離しにかかるだろうね。

商品は置かない、注文はすべて受注発注、店頭展示リスクは取らない。実際にそういう自転車ショップも増えただろう。「ウチはモノは置かねぇよ」って。でもホントは置かねぇんじゃなくて置けねぇんだ、金がないから。



毎年展示会シーズンが訪れるたびに、怖いんだ。

フリーダムから取り扱いメーカーが減ることは、時代の流れが目に見える、その第一歩だから。


2017/7/31(Mon)
ニセコクラシック

http://freedomtencho.hatenablog.com/entry/2017/07/10/082030


2017/7/31(Mon)
リデアの18-18Tデカプーリー。セラミックスピードの13-19Tと並んで市場最大級のデカプーリー。メガプーリーと呼ぶことにしよう。

一般的に偶数のプーリーは片減りするからあまりよくないとされたものだけど、ビッグプーリーの常としてチェーンを引っ張る力が弱く変速に支障をきたすのだが、リデアは歯丈を伸ばして対処するような設計になっている。高すぎる歯丈による歯離れの悪さを逆用した、逆転の発想だね。

しかしあくまで応急処置的な対処だから、別にビッグプーリーだけど変速がいい...という話ではなさそうだ。どっちかっていうと悪い方なんじゃないかな?

プーリー自体はデカければデカイほど駆動効率が良いというデータがはっきりしているから、リデアは18-18Tの最大級プーリーで駆動効率も最大級な代わりに、変速性能は最大級の悪さを我慢しないといけない...ということだろうか。



バーナーは15-15T、セラミックスピードは17-17Tや13-19T、そしてリデアは18-18T。

13-15Tや11-15Tから始まったデカプーリーの歴史は、リアカセットが巨大化したことで第2期を迎えた。

毎度おなじみ”ドイツの第三者機関”による、どのメガプーリーがベストのデータはまだ出ていない。でもそう遠くないうちに論文が上がるだろうから、注意深くチェックしていかないとね。


2017/7/31(Mon)
写真は、私が使っている工具のひとつ。

自転車整備では基本となるT型六角レンチでBETA tools の951QFシリーズ。

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951QFシリーズは何年も前に廃版になってしまったシリーズで、951シリーズの派生種。

951QFの方が少し重いので、早回しがしやすい分、若干疲れやすい。とはいえ私は男だし、握力が特筆して低いわけでもないため、951QFシリーズを愛用していた。



951QFが廃版品になってからというもの、4mmや5mmを中心に951シリーズに置き換わってきた。951QFシリーズで生き残っていたのは3mmと6mmの2サイズ。3mmはボルトの太さ的に工具が消耗するほどのトルクで締め付けることが少ないのと、6mmは単純にT型レンチの使用頻度が低いからだろう。

しかしとうとう、生き残っていた3mmが消耗し、951シリーズに置き換わる時期を迎えた。



フリーダム...もとい私の工具を手配してくれているのが、千葉県我孫子市にある原工具店。サポートではないがフリーダムの胸のロゴの1つになっていて、私が学生だった頃からお世話になっている。

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とはいえ951QFシリーズは1本4,000〜5,000円とかなり高額なレンチであり、学生の身分で一式揃える事は...少なくとも私は出来なかった。

4mmと5mmだけは951QFシリーズをかなり頑張って購入したのだが、3mm以下と6mm以上は安いL型レンチセットを使っていた。

951QFシリーズを一式セットで揃えられたのはフリーダムを始めてからのことであり、とても嬉しかった。

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基本となるT型六角レンチはBETA tools。

自分が愛用している工具でない限り整備力は落ちる。あるいは仕上がりは変わらないかもしれないが整備スピードは確実に落ちる。

自分の愛用工具でない限り、整備したくないとさえ思う。





少し寂しい話であるが、工具業界はすでに通販に駆逐されてしまっていて、店頭販売を行なう個人経営店はほとんど無くなってしまった。ユーザーが通販でポチるようになった結果、家賃を維持できる利益率で売れなくなっちゃったんだね。

アストロプロダクツやファクトリーギア、ワールドインポートツールズなどは、自転車業界でいえばセオサイクルやワイズロード、シルベストに当たるようなショップであり、原工具はサイクルフリーダムのような小規模単独の個人経営店だ。

原工具店は一応まだお店があるのだけど、よほど身近な顧客にしか対面販売を対応していなくて、通販専門店に移行してしまった。



原工具店は、ちょうどフリーダムくらいの店舗面積にガラスケースが全面に配置してあり、そこに贅沢なスペースをもって飾ってある。

ファクトリーギアやワールドインポートツールズなどの所狭しと工具が並んでいるのもまた良いけれど、ガラスケースの中に堂々と鎮座している原工具は超絶にカッコよかった。

カッコいいガラスケースの中に、高級工具がビシッ!っと飾ってある様は、男の子にとってあこがれの工具屋さんだった。





今回消耗した3mmの951QFのほかにもうひとつ、固着したネジにトルク負けしてねじ曲がってしまった細いトルクスレンチが欲しかったのだが、ひょんなことから近くのロイヤルホームセンターにBETAの工具が置いてあるという噂を耳にした。

正直言って、BETAはホームセンターに置かれるレベル(≒金額)の工具ではないため半信半疑だった。自転車でいえばスーパーレコードEPSがママチャリ量販店に置いてるような感じだろうか。

ベータは手配に1~2か月くらいかかるため、具体的に欲しい工具が店頭在庫にあるならばと、ホームセンターに赴いた。そこには確かにBETAがあった。

お目当ての工具も在庫していたため、ガラスケースから取り出してもらったのだが、一目......なんだかちょっと違う。

ベータ951は鏡面仕上げの工具なはずなのに、ホームセンターに置いてあった951(?)は梨地仕上げだった。工具の先っぽの焼き入れの仕方も違う。

仮にその辺にポンと置かれてる状態で951かどうか尋ねられたら、違うよって即答したレベルの違和感だった。



その場でググったが、BETA toolsには日本語サイトが無いためよくわからない。

最終的に、大規模なホームセンターが偽物など売っているとは考えられない、私が知らない間にマイナーチェンジしたのかもしれない、いつもはただの新聞紙にくるまれただけの状態で渡されるベータがオシャレな台紙に括りつけられていたのも時代の流れなのかなとか思い、半疑になりながらも購入した。

しかし店に帰ってパッケージを開けてみると、軸はガタガタだし、ソケットからはスライドどころかポロッと抜けちゃうしで、とてもじゃないけど使えない。別にホームセンターで買ったものを偽物だと言い張る気はないが、少なくとも本物であっても使用することは出来ないレベルだったので、結局のところ返品となった。

返品は出来た。

なぜ返品になったのかを説明するために、自分が持っている951や951QFを何本か持って行ったが、レジのおばちゃんにそこまでは問われなかった。





結局、いつも原工具店に手配してもらっていたのにもかかわらず、家から近いというだけの理由でロイヤルホームセンターに行き、ヘンテコな工具を返品するためにもういちど往復することになった。

その2往復には何の収穫もなくて、ただただホームセンターを2往復しただけ。ずいぶんな時間を無駄にした気になったし、原工具店を裏切ってしまったかのような後ろめたさを感じる結果となった。



返品して帰ってきた後、罪滅ぼしをするかのようにすぐに原工具店に電話をして、951-3とT97X-T10を手配してもらった。BETAの手配には1か月半くらいかかるのだが、二つ返事でOKした。

久しぶりに聞いた原工具のおじいちゃんの声は懐かしく、いつもと変わらない口調で応対してくれた。そして私は数時間前の自分の選択を恥ずかしく思う。

自分の大事にしているものは、自分が大事に想っている人から買う。そんなのは30歳にもなって気付くことではなく、20歳のうちに知ってるべき話なのに。


2017/7/31(Mon)
昨日入荷してきたバイブカーボンの新作、バイブエアロ。

何本かオーダーが入っているけれど、入荷はこの1本のみ。サイズも外々440mmの最大サイズ。



既存のエアロハンドルよりかなり細い。

他メーカーのエアロハンドルは上部がかなり太い。太くなればなるほどエアロ効果は高くなるのだけれど、そのかわり上ハンドルに手を置いてハンドルを握るということは出来ない。

つまり「下ハン握って頑張ってるときは速いんだから、上ハン持ちたいとか思っちゃうくらいのんびり走ってるときの文句は言うなよ」ってことなんだろう。


私はヒルクライムの時などに上ハンもって引っ張ったりはしないけど、時折握る上部が太いエアロハンドルは苦手。それでも795にエアロハンドルを採用しているのは、それだけエアロハンドルの効果が高いから。

速さのために快適さを諦めているところもあるけれど、速いことが快適さに直接つながっているところも多分にある。楽だから速いという話と同等量で速いから楽だという話が出来るため、少なくとも快適な機材ばかりを集めていても、実は快適なバイクにはならない。


2017/7/31(Mon)
全日本TT・ロード

移動日:http://freedomtencho.hatenablog.com/entry/2017/06/22/191350

TT:http://freedomtencho.hatenablog.com/entry/2017/06/23/215404

休息日:http://freedomtencho.hatenablog.com/entry/2017/06/24/203632

ロードレース
http://freedomtencho.hatenablog.com/entry/2017/06/28/015626


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