1月にして、すでに売る自転車が少なくなってきた。
今年は店頭在庫から売れる事が多く、なんだか品薄に見える。倉庫情況からいえば実際に品薄であり、何かしら補充しなければ春を迎えるまでに店がスカスカになってしまう。
フリーダムはOHで食べてく形態だから、フレームが無くても、ホイールやスモールパーツがあればそれでいいかもしれないけど、やっぱり目新しい自転車が無いとつまらない。
なぜそんなに自転車が無いのかといえば、2017年は新しいモデルが少ないからだ。2017年の新車はどのメーカーもディスクブレーキロードばかりの年である。
ではフリーダムがディスクブレーキロードを店頭に並べるかといえば、実は私はロードバイクにディスクブレーキシステムを歓迎していない。
なぜか。
車両の性能面としてディスクブレーキを採用する理由は、制動力が上がるからに他ならない。
しかしロードバイクにおいては、ディスクブレーキであってもキャリパーブレーキであっても制動力は変わらない。現状のロードバイクの制動距離は、ブレーキキャリパーの剛性ではなくタイヤのグリップ限界が先に足を引っ張るからだ。ロードバイクの細いタイヤであれば、デュラエースでなくとも105やカンパニョーロのブレーキキャリパーだって簡単にロックするだろう。
2つ目のメリットとしては、油圧システムを採用できることでレバー操作が軽くなることが挙げられるが、とはいえ最近のキャリパーブレーキだってものすごく操作は軽いと思う。油圧以上と言わないが、同等と言ってもいいだろう。オイルブレーキの整備工賃が払えるならば、いくらでも高性能ワイヤーが買えるわけで、レバーの操作が軽いのは油圧レバーの特権ではない。
逆にディスクブレーキを使用することで、走行性能はメリットよりデメリットが多いとすら言えそうな状況だ。
というのも、ブレーキローターがあるおかげで反対側にスポークのおちょこが張り出し、それが空気抵抗となって走りを妨げるようになる。リムが太くってきたことでスポークがリムに隠れるようになったのに、ディスクブレーキを採用したことで、またスポークがはみ出すようになってしまった。周知のとおり自転車最大の空気抵抗負荷物はスポークであるから、ホイールメーカーは出来る限りスポークは細く短く小さく、数は少なくしてきた。だからディスクブレーキの採用によってスポーク数が増えたり、剛性を上げるために太くしたり、おちょこで前面投影からはみ出させるのは、少なくとも速く走るためのシステムではないといえる。
唯一手放しでよさそうなのがスルーアクセルによる高剛性化だ。
あれはいい。しかし残念ながらスルーアクセルはディスクブレーキとかキャリパーブレーキとかは関係ない。キャリパーブレーキだってスルーアクセルを採用しようと思えば出来るのだから。
つまりディスクブレーキは、速くは走らないけど制動力は欲しいという、ちょっとした矛盾を抱えた人が適合する。制動力を上げるためには太いタイヤが必要になり、太いタイヤを履かせるために幅広リムが必要になる。リムブレーキに対応する強度が無いからリムが軽く出来ると言いつつも、ホイール外周部が軽くなったかといえば、逆に重たくなった。
かなり矛盾した内容だから適合する人は余りいない。仮に適合するとしたらアメリカとか北欧とかのデカくて体重のある人であり、日本ではかなり少数派になると言われてきた。フリーダムでディスクブレーキロードを乗っている人は、雨でも通勤で使うカラダの大きいオジさんが数名のみ。そしてそうでなければ、単純にディスクブレーキがかっこいいから欲しい、という理由になる。
だからシマノも「ロードバイクにディスクブレーキは必要ない」とか言いつつも、自転車業界はグラベルロードなんて単語を作ってきた。
正直、そんな単語聞いたねぇよ、って思うのだが、新しいものを作って売らないと自転車操業が止まってしまう。もし私が知らないところでグラベルロードが大流行していたのなら今の話はゴメンナサイするけど…たぶんそうじゃないだろう。
お店は課されたノルマ分を売らなきゃいけないから、代理店に無理やりでも買わされちゃったら、無理やりでもユーザーに売るしかない。現金化しないとお店潰れちゃうから仕方ない。現実でディスクブレーキを使っている人は…ちょっと悪い言い方になってしまうかもしれないが…明らかに自転車始めたばかりの女の子とか年配の方が多い。
正直に言って、私はどんな人にどうやってディスクブレーキロードを薦めればいいのかわからない。だからとりあえずフリーダムではディスクブレーキロードの在庫はしない。
メーカーがディスクブレーキの在庫を強要してきたら、そのメーカーと取引は辞める。ディスクブレーキが必要かどうかは市場に決めさせるのが一番で、少なくともお店が押し売りしないといけない状況になってしまいそうなリスクは取らない。
ディスクブレーキが欲しいかどうかはユーザーが決めればいい。私はディスクブレーキの説明が出来るようになっておくだけ。そしてディスクブレーキの整備が出来るようになっておくだけ。
ディスクブレーキロード以外に主立って目新しいものがない2017年。あまりに新作バイクが少なくて、お店に置くバイクも迷う。
現状は明らかに、市場に自転車が余っているからだ。
他店は常にセール状態の店であり、適正価格を守る方向には動いてない。少なくとも2018年モデルが発表される前の時点で、2017年に2017年モデルをセールしている以上は、オーバーサプライとみていい。
セールは売るものが無くなれば終わるから、終わらないセールはただ売れないだけ。
商売は安く買ってきて高く売るのが理想だが、そんな上手い話は滅多に落ちてない。だから通常は高く買ってきて高く売るか、安く買ってきて安く売るかのどちらか。
自転車業界は今、高く買ってきて安く売っている状態だが、それではボランティアと大差ない。そしてボランティアはサービスとは対極のことだから、フリーダムではやらない。
店頭展示品...どうしようかなぁ...。
相手の男性が着けるシーンやファッションを想定して選ぶ
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- 商品名
- ディスクブレーキの話
- 登録日時
- 2018/01/28(日) 07:43
- メーカー名
- その他