全日本ロード
リザルト : DNF
5月6月は仕事的に忙しい時期で、私は事前に試走が出来なかったのでコースマップを見てビクビクしていたのだが、今年の全日本ロードはコース難易度が低く、特に何もしなければ完走は難しくないのでは?という意見が多かった。
獲得標高の少ないコースとあって、仮に集団でゴールにツッコんだ場合、チーム力の高いプロ同士のスプリント戦になる。そこに単独戦のアマチュアに勝ち目がないのは明白で、そういったレースをすることに意義があるのか、ずっと考えていた。
目標は1つ、なにかアクションを起こすこと。できれば逃げたい。私の実力で勝てるレースではないが、だからと言って勝ちにつながらないレースはしない事。何か1つでも収穫を得て帰りたいと思っていた。
ラスト5~6kmあたりでスルスルと抜け出して、そこに集団の牽制が起きた場合、決まる確率は意外に高い。集団をコントロールする力を持たず、スプリントも望めない単独戦のアマチュアが勝つ方法はそれしかない…。仮に自分に完走できる力があるとしたら、230kmまではおとなしくしていよう。
コースを知らない私は、この1週間そんなことをずっと考えていた。
レースの展開はシクロワイヤードに書いてあるので、それをなぞってもらうと良いと思います。
http://www.cyclowired.jp/textlive/node/170414
2周目でできた逃げは超強力で、マトリックスを除いた有力チームのエースクラスをほぼ揃えた19名、というのは並走するバイクボードを見て知っていた。
この時頭によぎったのは昨年の全日本ロード。同じくエースクラスを揃えた再序盤の逃げは結局最後まで逃げ切った。メイン集団はペースの上げ下げを繰り返し自滅した。
今年の再序盤でも出来た有力チームが揃いきった19名の逃げは、まともに協調すれば捕まえに行くチームの方が少ないメイン集団は、まず捉えることは出来ない。
もしこの逃げがレース後半で吸収されたとしても、その後は逃げを容認されるような事はまずありえないだろう。そして有力プロチームがそろったスプリント戦において、勝てる見込みはなく、結果は一緒...。
だからアマチュアの単独参戦組として、行くなら今しかないと感じた。
...そんな考えのもと、宇田川選手(ウォークライド)と普久原選手(群馬グリフィン)の3名で、先頭19名にブリッジを試みた。
19名といってもまともに19名全員が引いているわけではないだろう。追走側の3名ローテでも秒差は平行線から縮小傾向。途中からアクアタマの青木選手・合田選手の2人が加わり5名追走となったものの、最終的にブリッジは失敗。私はオールアウト。
結果論でいえばメイン集団は逃げ集団を捕まえたのだが、逃げ集団にいた愛三工業レーシングがパンクで離脱し、その後メイン集団を牽引しなければ捕まえられたかどうかわからない。追走中に補給所などで先頭19名のペースが落ちたらブリッジが成功したかもしれない。自分なりに考えた“たられば”は、自分がやれることをやれた結果だし、レースも楽しかった。
※実際はパンクではなくオーダーで下がったそうです。
メイン集団からすら遅れた後、ホームストレートまで1人で走っていたが、その間たくさん応援をもらった。“最後まで頑張れー!”“テンチョー!”“オツカレサマー!”“カッコヨカッタヨー”など。
沿道に500回くらい頭を下げた気がする。残念だったが、悔いはなかったように思う。
ただ、一緒に逃げた宇田川選手と福原選手は、メイン集団に吸収された後でリカバリーし、その後完走していた。宇田川選手に至っては先頭集団でのゴールだ。
この2人と力尽きてしまった自分との地脚の差は歴然で、私がまだまだ弱すぎる事が良くわかった。この2人とともに走り、その力を間近で見られたことは、今レースの大きな収穫の1つだった。
目指すべき脚力の基準がはっきりしたのだから。
- 商品名
- 【JCF 全日本ロード 2015年6月29日】
- 登録日時
- 2015/06/31(水) 15:35
- メーカー名
- JCF/JBCF レースレポート