JBCF第2、第3戦、舞洲TT&クリテ
金曜日、9時に仕事を終えて、10時には大阪へ出発。
ノンストップで450km、滋賀県は甲賀の土山SAまで進むも、残りの120kmが鬼のようにキツかった。早朝に現地について御飯どころと銭湯に行き、ややリフレッシュ。
土曜日は超短距離のタイムトライアル。
パンク、ペダル外れ、チェーン落ちのトリプルコンボ。リザルトは失格。
私がポイントを取れないという事は余所にポイントが入るという事であり、私が100点を取れないという事は他のチームに100点入るという事であり、差し引き200点のビハインドとなる。1位と2位とのポイント差が30点しかない事、完走ポイントが15点もある事を考えれば、マイナス200点分の失態にコメント1つ見つからない。願わくばこの失点が最終的に昇格にまで響いてしまう事だけはならないで欲しい。
※年間シリーズポイントは1位100pt、2位70pt、3位60pt…完走15pt
このレースは風間が優勝。さらに気を使わせてしまったようで、風間がクールダウンに誘ってくれた。まだまだ精神的に未熟だね。申し訳ない、ありがとう。
宿へ移動し、就寝は11時ほど。金曜日から数えて40時間ぶりの睡眠。しかしその行動に見合った成果は上げられなかった。
日曜日。
E1は2組に分かれて、私は2組目。結果は優勝。オープニングアタックから始まって、佐藤さんがうまく集団を抑えてくれての逃げ切り優勝。
【レース動画→https://www.youtube.com/watch?v=S21El0vxC2c】
ガッツポーズは控えめに。プロツアー昇格に向けて先はまだまだ長いから、勝っても大きくガッツポーズはしないようにしようと決めていた。
勝って少しほっとしたというのが本音。個人的な内心で、土曜のTTは私と風間でワンツー、日曜日は1組目で風間が、2組目で私がそれぞれ勝って、今週で400点持ち帰りたいと考えていたので、土曜日に私が失敗して、日曜の1組目で風間が獲れなかったことで、さらに私が勝てなかったら…と考えていた。そう上手くはいかないかもしれないが、上手くいかなさ過ぎもしなくて良かった。
実業団のHPのロールスクリーンに、風間と私が載っています。(現在は変更されています)
2位じゃダメなんですか?という質問に対する答えが具現化されているようだ。実業団連盟のトップにフリーダムのジャージがこうして露出されるのはとても素晴らしい。さっそく風間のお母さんから“ヒゲが汚い”というお祝いのメールをもらった。
また、ツアーリーダージャージが重複し始めたことで、スポンサーにプレゼントできるようになった。これは本当に嬉しい事。
E2、E3の面々は、軽量級で苦手レースだったにも関わらず、積極的に動けていたと思う。苦手レースを恐々と走るだけで終わらせずに、苦手なりにどう克服していけばいいか具体的な解決策を見いだせるようなレースにしていこう。
ただ、各々は出来るだけ群馬2DAYSまでにE1に昇格してほしい。E1の参戦率と参加人数がモノを言うエリートツアー、複数入賞が望めないクリテリウムが多いエリートツアーで、まずはE1に昇格することから解決しよう。
開幕から4戦3勝してもチーム1位になれていないことに、チーム一丸となって危機感を持とう。
帰りは名古屋付近での時間帯的な渋滞もあって8時間超の運転になったけど、5分間のトイレ休憩1回でお店まで帰ってこれた。往路で休憩後の120㎞が本当にキツかったので、集中力とエネルギーが切れないうちに帰ってこられて助かった。負けたら疲れは倍だったと思うと、疲れが半分で済んで運が良かった。
最後に応援に来てくれた人を家まで送って、長かった2日間が終わり。応援ありがとうございました。
今日の活動時間は…20時間。土曜日は運転11時間、日曜日は運転10時間。金曜日の朝起きた時には果てしなく遠く感じた3日間も、無事乗り切る事が出来た。
日記を書いてヒゲを剃って、おうちへ帰ろう。
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以下、2015.4.9の日記より流用。
今年はレースの詳細は避けるようにと思っていたのですが、レース内容を書いてほしいという要望があったので書きます。
舞洲クリテリウム…広い駐車場をグルグルするレース。
クリテリウムというのは、3km未満の起伏に乏しい周回コースを何十周もするレースの俗称です。
①攻めるか、受けるか
どうせ40分しか走らないので、乳酸さえ溜めなければ、どんなに力を使っても使い切ることはないだろう。今回は必ず逃げて、そのまま最後まで行くつもりだったので、そうなったらメイン集団の先頭で“蓋をしてくれ”とレース前にチームメートに告げておいた。
②人数が少ないので、常に先手で展開する。
ロードレースでは「人数が少ない=弱い」なので、少人数のチームの選手は後手を取るとジリ貧になる。常に自分が逃げを作る側になっておくことが重要。
③オープニングアタック
最初の2周は特定の人が単独で引いていたので、その人が先頭交代を匂わせた瞬間にアタック。これがこのレース全体のファーストアタックになるのかな。VC福岡の佐藤選手と2名で先行。足に致命的なダメージを負わない程度の力で6周ほど逃げたあと自然吸収。この逃げによって「2人逃げ≒8周回分程度」だということが分かった。
④8周回休む。
行くときは行く、休むときは休む。もし自分が集団内で有力選手だと感じたら、中途半端に前にいないことが大事。ちなみに8周回ごとにスプリントポイントがあった。私は「賞品」と聞いていたが実際は「賞金」だったので、それを知っていればもう少し狙いに行った...かもしれない。
⑤3名の飛び出しに2名でジャンプ
ある程度前に泳がせた状態でジャンプして、そのまま逃げ集団にしてしまうのが、アマチュアレースにとっては、一番手っ取り早い逃げ集団の作り方。行くときは行く。アタック中は絶対に後ろは見ないクセをつけておきたい。
⑥残り周回数の把握
逃げ集団にはチクリヒデの丸山店長がいた。実は丸山店長はクリテリウムにおける心の師匠。私の初めてクリテリウムは第2回の最速店長選手権であり、その時の私は周回数に気を配る習慣が無く、ポイント周回で丸山店長に刺されたことがある。それ以来、残り周回を把握するのは最優先事項になった。
⑦残り8周回でほぼ逃げ切りを確信
「2人≒8周回」なので、残り14周回を5名で逃げ始めた時点で、よほど下手をしない限り逃げ切りが濃厚。情報って大切だよね。この後は脚を使わないことだけ考えていればよい。ローテーションが安定している逃げ集団では、多少車間を空けても割り込まれることが無いため、ブレーキをかけずにスムーズにコーナーに進入すること、前走者より速く踏み始める事を意識して走る。アウト・イン・アウトではなく、アウト・アウト・イン。余裕があればクランクを逆回転させるなどしながら、ロングライドっぽい走り方。暇で楽しい時間。
※動画で言えば6分40秒当たり。
コーナー進入時には車間が3m以上空いているのに、出口では車間がほぼ無い。
https://www.youtube.com/watch?v=S21El0vxC2c
⑧ラスト3名によるスプリント
逃げ集団の中で、もっともスプリント力を持っているのがおそらく私なので、周りから先に仕掛けてくるのはわかっていた。ラスト800mで1人がアタック。ラスト400mでパワーが落ち、かぶせるように私からスプリント。最終コーナーも先頭で抜けて、ゴールラインまでの12秒も頑張る。ラスト2秒くらいで後ろが諦めたのを見て、密かに練習していた「3回頷きながらの控えめガッツポーズ」を披露した。これはカデル・エヴァンスという選手が良くやる。パクリスペクト。
⑨その他。
E3カテゴリーでよく見られた光景だけど、着順に絡めなかった人はゴールで競り合わない方が良い。スプリントはロードレースで最も危険な行為。なぜ主催者上位20%以下を同ポイントにしているか、しっかり考えてほしい。私は基本的に1位がなくなった時点で集団の一番最後でゴールするようにしている。(目立つから)
また、アタックをしたら絶対に後ろは見ないようにしたい。アタックをした瞬間は、当然集団も活性化しているので、そんなに簡単に時間差も距離差も開かない。アタックに反応する人と反応しない人が分かれるまでは集団内がゴミゴミするし、アタックが成功したと言えるようになるまでは1分以上かかるから、その間は後ろは見ないようにしよう。これは本当に重要なことで、自分から力を使ったんだから他人の力を借りようなどとは思わない事だ。1分という単位も覚えておこう。それと、私たちアマチュアがやっているレースとテレビで見ているようなプロのレースでは、根本的に種目が違うと思っておいた方がいい。あれは同人数によるチーム戦で、無線があるからこそ成り立つ展開だ。
…と言ったところでしょうか。
将棋には「感想戦」といって、終局後に対局相手と各局面で何を考えていたかを話し合う時間があって、勝った時はどこが上手くいって、負けた時はなぜ負けたかを、対局者同士で話し合う時間があります。自転車でもプロツアーになるとあるらしいのですが、エリートツアー以下では皆無ですよね。
だからアマチュアレースでは勝ち方を知ってる人に勝ち星が偏ってしまう。逆に勝ち方を知らないといくらフィジカルを鍛えても勝てない。私は昔のレースでもレース展開やその時の判断などは全て覚えています。本当はそれをレース後に対戦相手と話し合えれば、みんなでレベルアップして行けるのだけど...。
~2015.4.9の日記より流用
- 商品名
- 【E1:JBCF第5・6戦 舞洲TT&クリテリウム 2015年4月4~5日】
- 登録日時
- 2015/04/10(金) 19:53
- メーカー名
- JCF/JBCF レースレポート